暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
fall
Wild Battle Online
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ていたのだが、それまではどうするのだろうか?


「沙良ちゃんと会う約束してるの。直葉ちゃんも、もう少ししたら来るわよ」

「「え!?」」


和人も初耳だったのか、驚く声がハモった。
ていうか、いつの間にそんな仲良くなったのだろうか?
まあ、嬉しい限りだが。


「そういうことなら、早めに言ってくれ……。爺さんに1人って言っちまったよ」

「いいんじゃね?俺が言っとくから、さっさと行ってこい」


蓮が整備運動をしながら答える。急に人数が増えたことでいちいち目くじら立てるほど家の爺さんは短気ではないが、家長であるあの人には一応、報告する義務がある。
それを代行してくれるならそれで良かった。








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《Wild Battle Online》はまず、生息圏を設定する必要がある。

これは他のゲームでいう《属性》に当たり、選べるのは無数にあるが、大別すると《森林》、《水辺》、《荒野》、《高地》がある。各々に《空》、《地上(水面)》、《地中(水中)》などがあり、それらに無数の相性があるが、プレイヤースキル次第でそれらはひっくり返る、と紹介サイトには書いてあった。

俺と和人は諸々の理由から《弱小》と揶揄されていた《荒野》系を選び、その世界に飛び立った。










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荒涼とした大地。木の一本は愚か、他のプレイヤーすら居ない。


「と、俺はどんな姿に?」


アバター名は《レイ》だが、アカウントは新規作成したもので、《闇妖精・レイ》の能力は継承されていない。

右前足(この時点で四足歩行は確定)をあげてちょい、と動かしてみる。
ALOなら鈴の音のような澄んだ音が聞こえるのだが、この世界のメニューウィンドウは違った。


―パサッ


と乾いた音を立てて視界の上からウィンドウが降ってきた。


「ナルホド……」


これも世界観に合わせた変化なのだろう。《魔法》がないこの世界でどこからともなく鈴の音がしたら不思議すぎる。
都合よく《Mirror》のアイコンがあったので、それを押すと目の前に犬のような長い鼻があった。


赤銅色の毛並みに長い尻尾。手足もすらりと長い。

やはり、何と言っても特徴は顔だろうか。目付きは鋭く、紅蓮に染まる瞳が爛々と輝いている。犬のような鼻、その下にある口からは鋭い牙が覗いている。


「狼か?」


それか大型の犬だ。まあ、野ネズミとかじゃないからよしとしよう。

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