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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
fall
Wild Battle Online
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慣れていない人間が入ると、酔ってすぐにセーフティが発動してしまう。

『液体環境』は今のところ擬似的に成功しているが、完全ではない。

『異形駆動』はALOでいう《翅》やケットシーで見られる《耳》や《尻尾》を動かすことだが、これは一部分だから可能ということで、人間が例えば仮想世界で犬になって走るなどは非常に難しいとされていた。


《Wild Battle Online》はそれを俗人的なスキルとして実装したというのだ。興味が無いはずが無い。少なくとも、


「無論、報酬は弾むよ」


という悪魔の囁きで2人が陥落するぐらいには。








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翌日、菊岡に嵌められた(?)俺は放課後、学校の図書館に籠っていた。


「……うーん」


読んでいるのは解剖学についての本だ。
どうにか四足歩行のイメージを掴めないかと期待していたが、いまいち解らなかった。

《四足歩行補助システム》を体感するにはまず違和感を感じなければならない。話を聞くところによると、そのシステムは人に違和感を感じさせないようだ。
《仕事》を受けるからにはそれを《報告》しなければならないのだが、まったく違和感が無いのでは人に伝えようがない。
そっちはついでとは言っても依頼の一部だ。性格的に疎かにはしたくない。


「メインのこっちは、面倒くさそうだな……」


脇に置いてある写真は些か過激なモノだった。

写真に写っているのは死体だった。鋭いもので皮膚が抉られ、あちこちに爪痕のような傷が刻まれている。さらに、首筋には黒ずんだアザが付いている。形は人の歯形だ。


「……………」


これをやった犯人は未だに捕まっていない。だが、この死体を調べた検死官達は皆一様の結論に至った。


―――凶器の類いは一切使われていない。と、


つまり、犯人は己の体躯のみでこれをやったことになる。

勿論、つい450年前までは忍者という職業の連中が素手で暗殺などをしていたのだ。そう考えると不可能な事ではない。が、それには相応の技術が必要だ。

だが、これは完全な力業。暴力だ。


―――あるいは、『力業』を研鑽することで『技』としたか。


『殺し』の技を合法的に磨くことが出来るVRワールドという場所が現代にはあるのだ。

その話を聞いた菊岡を始めとする《仮想科》の面々は《Wild Battle Online》に目を着けた、ということだ。

最近では犯罪があると、真っ先にVRワールドとの関係を調べあげるそうだ。その度にフルダイブゲームの世間的評価はだだ下がりになる。真っ当なプレイヤー
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