第十六話「ねえ、知ってたイッセー。お胸ってプルプルするんだね……」
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うま」
一日の修業を終えた僕らは別荘で夕食を取っていた。肉料理では昼間に小猫ちゃんが狩ってきたという猪の牡丹肉。魚料理では木場くんが釣ってきた魚の塩焼き。テーブルの上には豪華な料理がずらりと並んでいる。これらはリアスちゃんたちが共同で作ったのだと。
そして、僕の前には朱乃お姉ちゃん特製の甘口カレーが。僕のためにわざわざ作ってくれたらしく、カレーはこの一品しかない。
牡丹肉もいいけど、やっぱり朱乃お姉ちゃんのカレーが一番だねー。なんというか、落ち着く? 味でホッとするよ。
「イッセーさん、私のスープも飲んでください」
アーシアちゃんが差し出したのはオニオンスープ。イッセーは皿を手に取ると、一気にグイッと飲み干した。
「美味しいぞアーシア! アーシアの料理も最高だな!」
「本当ですか! よかったです……」
ホッと胸をなでおろすアーシアちゃん。その隣でお姉ちゃんが僕に聞いてきた。
「レイくんはどうですか? カレー、いつものようにできていますか?」
「うん! まいうーだよ!」
「それはよかったですわ。おかわりはまだありますから、いっぱい食べて下さいね」
僕の食べっぷりに頬に手を当てたニコニコ顔のお姉ちゃん。やっぱり作り手としては嬉しいのかな?
「さて、イッセー、レイ。今日一日修行してみた感想はどうだったかしら?」
食事も終わり、リビングで一服していた僕らにリアスちゃんが訊いてくる。
「……俺が一番弱かったです」
「そうね、それは確かね」
ハッキリと肯定されガクッと項垂れるイッセー。
「祐斗や小猫、朱乃はゲームが未経験でも実践経験が豊富。レイも聞くところによると実践経験が豊富な上に強大で未知の力を持っているわ。対してイッセーとアーシアは実践経験が皆無に等しい。それでもアーシアの『』と貴方の『赤龍帝の籠手』は強力だわ。だからこそ、貴方たちはまず相手から逃げきるだけの能力を手に入れなくてはならないの」
「逃げきるって……そんなに難しいんですか?」
怪訝そうな顔をするイッセーに僕が首肯する。
「難しいよーとても。特に相手が格上だと激難だよー。背中見せたらケーオーだね」
「そんなにか!?」
驚くイッセーにリアスちゃんが頷いた。
「そうね、確かにレイの言う通りだわ。貴方の神器の能力はすぐに相手にも知られるでしょう。そうなると真っ先に狙われることになる。逃げるというのも選択肢の一つよ。いったん退いて態勢を整えるのも立派な戦い方だわ。もちろん、面と向かって戦う術も教えるから覚悟しなさいね」
「了解ッス!」
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