暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
八話 合宿へ──変えたい“今”──
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て焼くだけで簡単にお好みの大きさや形のパンを作ることが出来る優れ物である。
ヴィヴィオ、そしてクラナと暮らし始めてからなのはフェイト共に彼女の朝ごはんを作るようになり、そのころから覚えたスキルだ。

ちなみに初めての時は、なのはが変な所にスイッチが入ったらしく、「えへへ〜、パン屋さん〜」などと言ったなのはがフェイトにじゃれて来たため全く作業が進まず、危うく子供二人が朝食抜きになってしまうところだった。ちなみにその後数週間、クラナがなのはとフェイトが朝食を作るのを待ってくれなくなり、市販の物で適当に済ませて出かけてしまうようになっため、二人は必死でクラナの説得をしなければならなくなった。

今は流石に作業も順調に進むが、昔からなのははどうにもフェイトに対してじゃれたがるというか子供っぽいというか……別にそれが嫌な訳ではフェイトとしては決してないのだが、ただやはりそうしょっちゅうじゃれられてしまうと恥ずかしいと言うか要らぬ誤解を生むと言うか、まぁなのは自身はあくまでじゃれているだけなわけで特に悪気は無くて寧ろ長い付き合いなので慣れつつあるし突然無くなってしまったらそれはそれで寂しいかななんて思ったりする事も無いわけでも無いというか……

何故フェイトの心境を長々と語っているのだろうか。とにかくそんな風な長ったらしい事を時折思ってしまったりする

まぁしかし、やはりなのはやヴィヴィオ、クラナと暮らすのは(クラナの方は若干問題有れど)フェイトとしては楽しい。
一般的な仕事と比べ家から離れている時間が長い彼女にとっては、この家に戻ってくる少ない時間は短いながらも和める時間であり、楽しみでもある。本当はもっともっと長い時間この家に居たい、それこそなのはのように毎日帰ってきたいくらいだ。
まぁしかし実際の所、今の仕事にはフェイトなりの誇りとやりがいを持って臨んでいるので辞めるつもりも無く、辞めるつもりが無い以上、それは叶わぬ事と分かってはいるのだが。

さて、そんなフェイト、何と今週は丸々家に居られる。久々に長期の休暇が取れた為だ。というのもその休暇はある目的の為の物なのだが、まぁそれは今は良い。そんなわけで休暇二日目。フェイトは台所に付くと、なのはの隣でパン生地をこね始めた。

「フェイトちゃん、さっき階段でクラナと話してたの?」
「うん。試験期間だから昨日も勉強してて眠いって」
「えっ!?それ、クラナが!?」
驚いたように声を上げたなのはにフェイトは苦笑する。
ちなみに今のなのはの問いは「そんな長い言葉を!?」と言う意味の問いだ。

「ううん。アル」
「あ……そっ、かぁ……」
少し残念そうにパン生地に目を落とすなのはに、フェイトは微笑む。

「でも、その後テストの事聞いたら言ってたよ?「大丈夫です」って」
「え……」
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