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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
八話 合宿へ──変えたい“今”──
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から……」
「っ!?っ!!?」
聞いたアインハルトはますます朱くなるが、そんなことはお構いなしに目の前の青年と恐らくデバイスであろう声は話し続ける。
[わざわざ人の顔を覗き込んで行き成りナンパ発言とは……本当に色々な意味で不審者です。事実なら許されると?]
「すみません……」
「あ、あの!」
さんざんに言われ、頭を下げる青年に、アインハルトはついに勇気を持って話しかけた。正直、このままスルーして立ち去っても誰も文句は言わなかったと思うが、はたしてこれは彼女の優しさか否か。
「わ、私に、何か御用でしょうか?」
「あ、そうだった」
言われて、青年は思い出したように彼女の方を向いた。
「えっと、間違ってたらごめんだけど、お前さん、もしかしてアインハルト・ストラトス?」
「え……?」
突然名前を呼ばれた事に彼女は眼をキョトンと見開くが、青年は興味深げに彼女の事を見ているだけだ。別に良いが、はたから見たら明らかな不審者である。
「えっと、はい……あの、どうして……名前……」
「あ、あぁそうか。普通先にそっちか。えっとな……俺、君の知り合いの……クラナ・ディリフ……じゃない。高町クラナ、知ってる?そいつの友達」
「クラナさんの……」
しばし考えこむように目を伏せた彼女に、青年はニッと笑うと名乗った。
「おう。俺、ライノスティード・ドルク。よろしくな。小さな《覇王》さん」
「そこまで……アインハルト・ストラトスです。よろしくお願いします……あの、それで……ご用は……」
「用?あぁー、ねぇよ?別に」
「え……」
あっけらかんと言った青年を、少しばかり拍子抜けしたようにアインハルトは見た。そのまま青年は面白がるように笑って言う。
「俺が個人的に君に興味あっただけだよ」
「はぁ……」
[マスター、さらっとスルーされてますね。ぷっ]
「デバイスに笑われるとか……!」
何と言うか、カッコいい事言ったつもりでそう言う方面に疎いアインハルトには意味が無かったらしい。残念。さて……
「しっかし、覇王の後継者か……随分小さな女の子だなぁ」
「む……」
特に考えも無く言った風な一言に、アインハルトはピクリと敏感に反応した。基本的にいつもいつも“強く、強く”と思っているせいか、男性からのこういう発言に対しては今一こらえ性が薄い。
「背丈は魔法で補えますので」
「おろ、怒ったか?」
「…………」
スルーしつつ顔を反らした。別に怒った訳ではないと否定してもこの男には無駄そうだと言う事は、この数十秒で理解していた。
「っはは。まぁ、覇王の武って奴にも興味はあるけど……それはまたそのうちにとっとくかな」
「……えっ?」
どうにもその発言に引っ掛かりを感じて、アインハルトは顔を上げながら青年が居る
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