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皇帝ティートの慈悲
第一幕その七
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そうです」
 毅然として。今にも死ぬような顔でまた答えた。
「陛下もよく御存知の方をです」
「それは一体」
「アンニオです」
 遂に名前を告げた。
「アンニオを。愛しています」
「彼をカ」
「私は彼を忘れることができる充分な力を持ってはいません」
 続いてこうも述べたのだった。

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