初戦闘
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それはどうやって解除するんだ?」
「トレーサーを見つけて破壊すればいいんだけど、術者のスキルが高くなるごとに対象との間に取れる距離も増えるから、こんな広いフィールドだとほとんど不可能ね」
「そうか……まあ、気のせいかもしれないしな……」
キリトはそう言って納得するが、ゲツガは納得できなかったため視線を感じたほうに矢を放った。しかし、特に変わった様子もなかった。
「うーん、まあ、納得できないけど今は先に急ぐか」
「うん」
頷き合って、地面を蹴って空へと飛翔する。そして目の前にそびえ立つ大きな山脈の中腹に見える大きな洞窟目掛けて飛ぶ。数分で入り口に辿り着いた三人は着陸する。洞窟の入り口は四角くくりぬかれており幅はゲツガ達の三、四倍はあるだろう。入り口の付近には怪物の彫刻などが飾られており入り口の中央部には一際大きい悪魔のレリーフが飾られている。
「……この洞窟、名前はあるの?」
キリトがリーファに聞くと、答えた。
「ルグルー回廊って言うのよ、確か。ルグルーってのは鉱山都市の名前」
「ふうん……。そういえば昔の、とあるファンタジー映画にこんな展開が……」
「ああ、なんかそんなのあったな」
昔見た映画の話を思い出した二人は懐かしそうに言った。
「……知ってるわよ。山越えで地下鉱山を通ると、でっかい悪魔に襲われるんでしょ。あいにくだけどここに悪魔型モンスターは出ません」
なんとリーファも案外知っていたことに驚く。キリトは笑いながら言う。
「そりゃ残念」
「あ、でもオークが出るらしいわよ。そんなに楽しみなら全部お任せしますわね」
そう言ってそっぽを向いてすたすたと洞窟の中に歩いていく。なんで怒ってるんだ?そう思いながらゲツガはキリトの方を向く。キリトはさっぱりと言う風に肩をすくめてリーファの後について行った。しかし、視界はすぐに真っ暗になるが、しばらくすると目が慣れてきて見えるようになる。これもケットシーの効果だろうか。よく見えていないリーファは何かスペルを唱えようとしたが何か思い出したようにキリトに向かって言った。
「そういえばキリト君は魔法スキルを上げてるの?」
「あー、まあ種族の初期設定のやつだけなら……。使ったことはあんまないけど……」
「洞窟内はスプリガンの得意分野だから、灯りの術も風魔法よりもいいのがあるはずなのよ」
「えーと、ユイ、わかる?」
頭をかきながらキリトが言うと胸ポケットから顔を出したユイは教師然とした口調で言う。
「もう、パパ、マニュアルくらい見ておいたほうがいいですよ。お兄ちゃんを見習ってください」
「ゲツガを……ってあいつ何か魔法を覚えてたっけ」
「違う、マニュアルのほうだ。大体
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