第一幕その六
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「貴女!?私が」
「そうだ」
沈痛な顔を彼女にも見せまいとする。あくまで心だけに収めようとしていた。
「貴女は選ばれたのだから」
「私が選ばれた!?何にでしょうか」
「何にではない」
ここでは言葉を訂正した。
「誰に、です」
「誰に!?話が見えないのですが」
「皇帝に選ばれたのです」
どうしても沈痛なものを隠せなかった。それは無理だった。
「貴女が。私はそのことを貴女に伝える役目を仰せつかっていたのです」
「馬鹿な、そんなことが」
セルヴィリアは最初はその話を信じていないようであった。
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