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第四十七話 反撃の支配者
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てないことを悔しく思う。自分より強いことに嫉妬もした、羨望も抱いた」

「・・・・・・」

ギィン、と再び大きな音を立てて鍔迫り合いが終わる。静かに距離を取る二人。

「けどな・・・それ以上に尊敬できるんや。あの子の努力を知っているから・・・だから(ウチ)は≪無冠≫のままでええ。あの子の、≪無敗の剣姫≫の隣に立てるのは後にも先にも(ウチ)だけや」

そういいながら、ステラは愛刀を正眼に構える。

「ホントは、あの子用に編み出した技なんやけどな・・・君は強すぎるから、使わざるおえへんわ」

「・・・なら、こちらも本気で行かなければ、失礼と言うものだな」

だが、ソレイユは構えない。構えないことがソレイユの構えであるからである。実践剣術家は剣道家を軽視しがちとは先ほど言ったが、全員が全員そういう訳ではない。現に月影桜火/ソレイユは“本気”でステラの相手をしている。剣術であろうが、剣道であろうがソレイユにとっては関係ない。相手が本気で来るならば、自分も本気で挑む。若干武人気質のあるソレイユの回答がそれであった。
先ほどまでとは打って変わって辺りは静寂とが支配する。三種族の領主たちも遠巻きに見ていた二人もソレイユとステラから目を離さない。

「「・・・・・・」」

睨み合う両者。喉が焼け付くような緊張を周りに与える。ゴクリと唾を飲み込むドロシー。それが合図となった。

「―――っ!!」

仕掛けたのは―――ステラだった。今まで以上の速度で、ソレイユの懐に潜り込むと正眼に構えていた刀を横薙に振るう。所謂、胴薙ぎと呼ばれるそれ。高い修練を積んだものが放てる鮮やかな一閃。だが、世の中には返し技と言うものが存在する。

「――――」

忘れてはいけない。ソレイユの戦型はあくまでカウンターである、ということを。臨機応変に戦えようとも、万能型に見えようともそれはあくまで布石でしかないということを。

「まだや!」

渾身の胴薙ぎを返されてもステラは驚くことはなかった。それどころか、返されることを前提においていたように思える。

「―――なっ!」

“あの”ソレイユが驚きで声を上げた。それほどまでにステラが行ったことが信じられなかった。ソレイユはステラの攻撃を返した。だが、ステラはその先をいった。ソレイユのカウンターにカウンターを当てたのだ。姉の焔をもってありえない、と言わせたことのある『カウンター返し』。まさか、自分が喰わされることになるとは思ってもみなかった。

「(見事、としか言いようがないな)」

心の内でそう呟くソレイユ。だが―――HPをゼロにしリメインライトと化したのは、ステラだった。リメインライトと化す直前ステラの表情は何が起こったのかわからないといった表情だった。それは、死合を見てい
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