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皇帝ティートの慈悲
第一幕その二
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「アンニオ」
 まずは二人はお互いの顔を見てその名を言い合ったのだった。
「急いでくれ。陛下がお呼びだ」
「陛下がか」
「そうだ。行こう」
「う、うん」
「行くのです、セストよ」
 ヴィッテリアはこれまで想っていた感情を消し去ってセストに告げた。
「陛下はベレニーチェとばかり御会いですから拝謁できる時は貴重ですよ」
「ヴィッテリア様」
 アンニオは今のヴィッテリアの言葉にははっきりと不快を覚えたようであった。その精悍な顔にその色をあからさまに見せてきていた。
「貴女様は陛下を誤解しておられます」
「そうでしょうか」
「陛下はお優しいお方」
 彼はまずはこう言った。これはヴィッテリア達と同じ評価だった。

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