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皇帝ティートの慈悲
第二幕その四
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うなものになっていた。
「どうかここは」
「私は」
「もうコロシアムには市民達が集まっています」
 またプブリオが告げる。
「最早」
「私の署名だけか」
「確かにセストは罪を犯しました」
 元老院の判決は絶対だ。このことはアンニオもわかっている。皇帝ですら逆らえないことが多々あるのが元老院の決定なのだということを。
「貴方様を裏切りました。ですが陛下の御心で」
「私のか」
「私の妻になるべき人の兄です」
 今度は血縁も出した。
「ですから。何としても」
「セストは。後は私の署名だけでか」
「御願いです!」
 アンニオの目からは嘆願の涙が流れていた。

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