第三十八話 神父その九
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「それだけになります」
「果たしてその四人の方がどういった方かも気になりますが」
「まずはですか」
「その七人の方。特に」
七人の中でとりわけだというのだ。
「自衛官の方と警察官の方に御会いしましょう」
「お二人にですか」
「そのお二人は戦いを止めさせたいのでしたね」
「はい、日本政府の方針で」
「日本政府ですか。あの政府なら」
大石は自分が見ている日本政府についての話をした。そうした話にもなった。
「そうしますね」
「戦うことを止めるというのですね」
「あの政府はよく言えば平和主義です」
「それはいいことですよね」
「悪く言えば勇気がありません」
こうした見方もできるというのだ。
「そしてそれ故にです」
「戦いを止めることは当然ですか」
「そうしないとは思えません」
日本政府ならというのだ。大石は確信と共に言い切った。
「ですがこれがです」
「これが?」
「他の政府。アメリカや中国なら」
「絶対に止めようとはしませんね」
「奪い取るところです」
それが彼等のやることだというのだ。
「当然そうしてくます」
「当然ですか」
「ロシアもです」
アメリカや中国だけではなかった。もう一つの大国もだった。
「やはりそうした力があればです」
「その願いを適える為に」
「剣士がいれば派遣してきます」
大石はこうした事態も話した。
「間違いなく」
「外国人の剣士もいるんでしょうか」
「そこまではわかりませんが」
「しかしいる可能性は」
「やはりゼロではないと思います」
「そうですね。むしろこれまで日本人だけという方がですね」
「はい、奇妙です」
世界にいるのは日本人だけではないからだ。
「それ故にです」
「そうですね。では」
「いる可能性は否定できないですね」
またこう言う上城だった。
「けれど外国の人でも」
「はい、その目的が戦うことなら」
「僕達はですね」
「その人を止めましょう」
大石は上城にこう答えた。
「是非共」
「わかりました。ではまずは二人ではなく」
「四人になってですね」
「はい、戦を止めるチームを組むんですね」
「一人より二人で」
大石はまた言った。
「二人よりもです」
「四人ですね」
「数は多い方が多いです。それに」
「それに?」
「いえ、ここはですがと言うべきですね」
言葉を訂正してだ。そのうえでのことだった。
「何故なら数は大事ですがそれだけではないからです」
「団結ですか」
「わかっておられますか」
「はい、どれだけ強い選手が集っているチームでも」
上城はスポーツのチームから話した。
「まとまりが悪いと勝てないですからね」
「逆に言えばここの力は大したことがなくても」
「結束がしっか
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