第十九話 ビーチその五
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「琴乃ちゃんってスタイルいいよな」
「胸ないけど」
琴乃は困った顔で返す。
「背は一六〇で八十よ」
「ウエストは五十八だよな」
「そう、それ位」
「普通だよな、胸は」
「それでスタイルいいっていうのは」
「違うよ、全体だよ」
美優が言うのはこのことだった。
「全体的にいいんだよ」
「全体的に?」
「そう、いいと思うけれどな」
「そうかしら」
「胸の形がいいしさ」
大きさではなくそれだった。
「それに脚だって奇麗だし」
「そうかな」
「いつも運動してたせいかすらりとしててさ」
実際に琴乃の脚は奇麗だ、しかも短くもない。
「ウエストもいいし。それに」
「それに?」
「お尻だってさ」
美優はここで顔を琴乃の後ろにやった、そのうえで楽しそうに笑いながら琴乃のその後ろを見て言うのだった。
「奇麗だよ」
「ちょっと、見ないでよ」
琴乃は恥ずかしい顔で両手で後ろを隠した。
「恥ずかしいじゃない」
「恥ずかしいって女の子同士だよ」
「女の子同士でもよ」
それでもだというのだ。
「恥ずかしいのよ」
「そんなになんだな」
「ええ、だから見ないで」
つまり視線自体が駄目というのだ。
「ちょっとね」
「じゃあな。けれど琴乃ちゃんのお尻ってさ」
「そんなにいいの?」
「いいよ、奇麗なラインでさ」
実際に見ての感想である。
「いい感じだよ」
「お尻って自分では見えないから」
「わからないよな。けれどアイドルのグラビアでも注目されてるだろ」
「あれっ、そういえば」
琴乃も言われて気付いた。
「結構そういう写真あるわよね」
「胸と並んでだろ」
「後ろ向いてる写真多いわね」
「あと立って振り向いてな」
その後ろを見せて顔を向けている写真も多いというのだ。
「多いだろ」
「確かにね」
「お尻も大事なんだよ、スタイルには」
「そうなのね」
「そうだよ、そこんところも大事なんだよ」
「そういえば美優ちゃんも」
琴乃はその美優を見て言った、パレオはしているがそれに手をやる。
「取っていい?」
「ああ、いいよ」
それは構わないというのだ。
「見ていいからさ」
「それじゃあね」
琴乃は本人から許可を得て美優のパレオを取った、するとすらりと長い脚がショーツタイプのビキニから出ていた。
琴乃は前、そして後ろも見てそれから美優自身に言った。
「美優ちゃんのお尻も奇麗よ」
「へえ、そうだったんだ」
「ええ、胸は」
「一六七で八十三だよ」
「それ位よね」
「まあ普通だと思ってるけれどさ」
「けれどその形って」
緑のビキニのその形を見るとだった。
「奇麗よ」
「あっ、有り難うな」
「ええ、何かモデルみたいね」
美優にそのパレオを返し
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