第十九話 ビーチその三
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「カンガルーだったら」
「オーストラリアなの」
「あの国ではカンガルーを実際に食べるから」
だからそうではないかというのだ。
「確かなことは言えないけれどね」
「ううん、そうなのかしら」
「ええ。あのお店には私も行ったけれど」
里香は不思議に思う顔で言った。
「猪はわかるけれど」
「山の中ね」
「日本のね。けれどそのカンガルーやガゼルは」
そうした動物の肉はというのだ。
「それに他にも駝鳥もあるけれど」
「駝鳥はまだあるけれどね」
最近出回ってきてはいる、駝鳥の肉も。
「それでもカンガルーとかは」
「わからないわよね」
「お酒も何でもあるから」
それも充実している店なのだ。
「ウォッカとかも」
「あるわね、確かに」
「そうでしょ」
「お酒もいいのよね」
景子は感心した様に言う、そうしてだった。
海を見ながらくも言ったのだった。
「またあのお店に行きたいわね
「猛虎堂にね」
「ええ、行きたいわ」
こう里香に言う。
「流石に夏にウォッカは・・・・・・だけれど」
「夏にウォッカはね」
「ウォッカって熱くなるから」
ロシアでは冷えた身体を温める為に飲む、まさにそうしたものだからだ。
「夏には厳しいのよね」
「そうなのよね。アルコール度が強過ぎて」
「劇薬みたいなものね」
アルコール度があまりにも高い故にだ。
「あれはね」
「本当にね」
里香も頷く、そして彼女は目の前の青い海、何処までも広がっている様な水平線の向こうまで見てそして言ったのだった。
「夏の海辺で飲むっていったら」
「ああ、飲んだら飲むなよ」
美優は事前にこのことを止めた。
「飲んで海に入ったら死ぬぜ」
「そうなるわよね」
「心臓に悪いからな」
実際にこれで死んだ人も多い、悲しいことに
「だから絶対に駄目だよ」
「じゃあお昼までは海で遊んで」
琴乃が言う。
「お昼御飯で飲んでからは」
「ああ、飲むことに専念しないとな」
さもないと危ないというのだ。
「本当に心臓に悪いからな、ビーチバレーも危ないぜ」
それもだというのだ。
「本当に死ぬからな」
「ううん、じゃあビールを飲んだら後は」
「ビールは向こうで勝ってな」
美優は注意はするが飲むこと自体は楽しみにして言った。
「それでな」
「ええ、それでよね」
「あと何食うかだよ」
「あそこいい海の家があるから」
琴乃が笑顔で言う。
「凄く安くホットプレートとか借りれるよ」
「あっ、食えるだけじゃないんだな」
「そう、ホットプレートにガスも借りられて」
「その二つがあれば決まりだな」
「焼きそばね」
「砂浜はそれだろ」
もうそれしかないというのだ。
「最強のメニューだよ」
「夏の砂
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