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万華鏡
第十九話 ビーチその二
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「寒いのはわかるだろ」
「そういうことなのね」
 琴乃も話を聞いて納得した。
「やっぱり」
「だろ?そこでやっぱりってなるだろ」
「沖縄だとね」
「沖縄には冬はないからな」
「やっぱりないの」
「常夏だよ、二月でもアイドルが来てな」
 そしてだというのだ。
「水着のグラビア撮影やってるからな」
「いい場所なのね、それだけ」
「まあ今はアイドルは一年中水着になるけれどさ」
 かつてはアイドル雑誌も水着は夏だけだった、冬にはあえて大々的に宣伝して冬の水着大会となっていた。
「沖縄じゃ本当にさ」
「一年中なのね」
「泳げるよ、楽しくな」
「プールじゃなくて海で」
「あたし達が今行く海にさ」 
 出て泳げるというのだ、沖縄では。
「で、獲れたウミヘビを食うんだよ」
「ウミヘビ?」
「ああ、ウミヘビな」
 それをだというのだ。
「食うんだよ」
「沖縄じゃ海蛇も食べるの」
「食うぜ、焼いてな」
「ううん、そうなのね」
「山羊とか蝉も食うよ」
「面白いわね。山羊は食べたことあるけれど」
 これは琴乃もあった、何処で食べているかというと。
「商店街の沖縄料理のお店で」
「面白い店あるな、琴乃ちゃんの傍の商店街って」
「二つあって一つは面白い食堂があってもう一つには凄く美味しいパン屋さんがあって」
「ああ、娘さん達が商業科に通ってる」
 彩夏は自分達が通っている八畳学園の話をした。
「あそこね」
「そう、その二つのうちのパン屋さんの方にあるのよ」
 その沖縄料理の店がだというのだ。
「この前見つけてね」
「って見つけたの」
「そうなの、商店街に新しく出来たお店でね」
 そしてそこに入ってだというのだ。
「山羊のお刺身食べたのよ」
「美味かった?それで」
「かなりね」
 こう彩夏、そして美優に答える。
「よかったわ」
「だろ?山羊も美味いだろ」
「ええ、かなりね」
 笑顔で美優に言う。
「よかったわ。それでも海蛇はね」
「食ったことないんだな」
「それ普通のお店で売ってる?本州で」
「多分ないな」
 実際そうだというのだ。
「そこのお店にもな」
「猛虎堂ならあるかもね」
 景子はこの八条町にあるユニークな料理を出す店の名前を出した。
「あそこならね」
「ああ、あそこな」
「あそこ凄いのばかり出るから」 
 景子は美優にも話す。
「それこそ海蛇どころかアナコンダでも出るかもね」
「あそこだったらあるかもな」
 美優もその可能性を否定しない。
「色々あるからな」
「そうよね、あそこならね」
「凄い店だからな」
「何処から食材仕入れてるのかしら」
 それすら疑問なレベルだというのだ。
「カンガルーとかね」
「オーストラリアじゃないの?」
 
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