第二話
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第二話 話を聞いて
「へえ、七人目か」
「うん、来るらしいよ」
使い魔達もこの話を知りはじめていた、今は華奈子と美奈子の家の中でタロがライゾウにこのことを話していた。
「どうやらね」
「そうか、七人か」
「意外な展開だよね」
「だよな。博士との戦いはな」
「そっちはもう終わったけれどね」
こちらは既にだった。
「ご主人達から先生達になったね」
「先生達と博士の戦いかよ」
「今度は日本政府からの要請らしいよ」
今度の依頼先はこちらだった。
「だからまだ子供のご主人達よりも」
「大人の先生達になったんだな」
「うん、そうだよ」
まさにそうなったというのだ。
「だから僕達も博士とやり合うこともなくなったし」
「兄弟達共微妙な関係じゃなくなるんだな」
「うん、そうなったよ」
このことは二匹にとってはいいことだった。
「変な肩の荷が降りたね」
「だよな、気兼ねなく会える様になったぜ」
「お母さんにも結構言われてたんだよね、兄弟でそうした微妙な関係はよくないってね」
「ああ、旦那のお母さんな」
「そう、言われてたんだ」
言うまでもなくタロにも両親がいる。娘々という純粋の甲斐犬でありかなりしっかりとした考えの持ち主である。
「だからね」
「おいらの母ちゃんも父ちゃんもそういうのは言わないな」
「そうなんだ、そっちは」
「ああ、結構放任だからな」
それで言わないというのだ。
「だからな」
「けれどやっぱり、だよね」
「ああ、兄弟と敵味方に別れてたのはな」
「嫌だったね」
「いい気分じゃなかったな」
ぼやく様に言うライゾウだった。
「まあそれも終わりで」
「うん、仲良くやっていけるよまた」
「あの博士は相変わらずだろうけれどな」
「昨日またどっかから不良を三人位攫って人体実験してたらしいよ」
本当に相変わらずの博士だ。44
「で、三人共ね」
「死んだよな」
「うん、当然ながらね」
「本当にあの博士は変わらねえな」
ある意味感心するライゾウだった。だが何はともあれ七人目のことと兄弟のことは彼等にとってもニュースだった。
第二話 完
2013・1・14
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