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FJ計画に関するテストパイロットのデータを見ている最中、ふと目を資料から外すと白銀と視線が交わる。

 …そう言えば白銀にも今回の事に関する結果を言わないといけなかった。

 その事を思い出し、手元に持っていた資料を白銀に何も言わずに渡してから帝都での事を簡潔に話す。月詠の事や唯依中尉の事。月詠の話をしたあたりから白銀の表情が少しこわばった辺り、白銀は月詠と何かしろの接点があるのかと疑問を抱くが、それを聞くことはしなかった。

 白銀の抱えている事情が事情だけに、それに全くといっていいほど関与していない俺が軽い気持ちで踏み込んではいけないと思ったからだ。

「まぁ…取り合えずは成功、と言っていいだろうな。帝国とのパイプの少なからずは作る事が出来たしXFJ計画も此方に持ち込むことが出来た」

「シルバさんには少し失礼かもしれませんが…予想以上の結果です!!」

 白銀の言葉に少しばかり含む表現があったので少し俺も思う所があったら、白銀の本当に嬉しそうな表情を見ると何も言えない。

 それに俺自信がこんな結果を出せるとは思っていなかったのもある。少なくともXFJ計画を此方に持ち込める事は想定していたが、月詠の事に関しては運が良かったとしか言いようがない。

「認めてもらえたならそれで十分だ。…それで、BETA上陸の事に関する話を聞きたいのだが、詳しい事は分かるか?」

 この近い未来に白銀は新潟と言う場所にBETAが上陸すると言っていた。

 香月はそれを聞いて最初は疑っていた物の、俺が知らない白銀の持ってきた情報があるために最終的にはそれを信じた。そうなれば何も知らない俺は白銀を信用するしかない。俺に白銀の言葉が真実かどうか見定める情報は何もないのだから。香月が白銀を信じるといえば俺も信用するしかない。

 …とは言ったが、香月が今回の新潟の事を信用しなくとも、俺が独断でストレイドを動かしていただろう。

「すいませんが詳しい事は俺にも分かりません。只、BETAが新潟に上陸する日は11月11日。そしてそれに対応したのは恐らくA0-1部隊だと言う事ぐらいです」

 白銀の言葉を聞き、香月に視線を送ると、香月は首を縦に振った。

 恐らく今この時系列の自分でもそうすると言う意味なのだろう。

「なら話は早い。BETAが上陸する日にちが分かっているなら…香月、ストレイドで迎撃していいか?」

「な!?あんた、それがどういう意味か分かってんの?」

「…少なくともストレイドの存在を公に晒す可能性があることは分かっている。だが…俺はヴァルキリー隊の皆を見捨てる事は出来ない」

 ストレイドの存在が公に知られればどうなるかなんて事は分からない。

「…本気なの?」

 俺が新潟に上陸したBET
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