第二章 A's編
第四十話 『スーパー銭湯(後編)』
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るんだけど、もしよかったら…」
「すずか…」
そこでシホちゃんが小さい声でなにかを言いたそうにしていた。
「あ、残念。ウチはもう用意してしもうてるんよ」
「鍋の中でおでんが待ってるの」
ヴィータちゃんも調子が戻ってきたみたいね。
「いいね、おでん」
「はい。鍋の美味しい季節です」
「うん…ほんならまた今度かな」
「近いうちに是非」
「私はいつでも。都合のいい日に呼んでください」
「シホちゃんも是非来てえな」
「ええ。時間を空けておくからすずかの都合がつく日に連絡してくれたら行かせてもらうわ」
「うん!」
「はやてのお鍋、超おいしーよ」
「あ、ヴィータ! 私にプレッシャーかけたらあかん」
それで私達は笑い出してしまっていた。
警戒もしないといけないのになぜかシホちゃんの笑みは安心できるものだった。
そしたら素肌のまま立っていたのかヴィータちゃんがくしゃみをしてしまった。
それですずかちゃんが立ち話をしてしまってごめんなさい、と言って私達は別れることになった。
「すずかちゃんとシホちゃんもお友達と来てるんやったらあんまり引き止めてもあかんね。帰ったらメールするな」
「うん。友達も今度また紹介するね」
「…あ、すずか。多分まだ当分は紹介できないかも…」
「え? どうして? シホちゃん」
「な、なんとなく…」
なんとなくシホちゃんの言いたい事が分かった。そのお友達というのがこの前に戦った二人の事なんだろう。
「ふーん。でもいつか紹介するね」
「うん、楽しみにしてる」
「じゃ、またね。すずかちゃん、シホちゃん」
「失礼します」
「またなー」
「はーい」
「また」
それで別れようとしてシホちゃんの横を通り過ぎるとこで、
「…後でまた話をしましょう」
そう小さい声でシホちゃんは言ってさらに小さい声で「トレース・オン」と唱えると私の手に今までどこに持っていたのかわからない小さい透明な宝石が握らされていた。
「…小さい通信機です。今夜、また通信します。傍受される事はないですから」
早声でそう告げてシホちゃんはすずかちゃんの後を追っていった。
「……………《今夜の蒐集前に、シホちゃんと会いましょう》」
《そうだな》
《ああ》
私達はシホちゃんと会う事を決めた。
シホちゃんはもしかしたら私達の味方になってくれるかもしれない。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・シュバインオーグ
私の予測ではおそらくはやてがシグナム達ヴォルケンリッターの主。
あの一人だけ正体がわからない黒尽くめの男も正体は変身魔法を使ったシャマルさん。
でも、きっとはやてはシグナム達が蒐集行為をしていることを知らない。
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