第四部
第一話
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出せるのではと考えていた。
「ありがとうございます。では、明日出発しようと思うのですが……行先は別々でお願いします。その方が多くの情報を得ることができますので」
「わかった。でも、一人で行動するのはさすがに危なくないか?」
「大丈夫です。私の方は椛がついてくる予定になっていますので」
「椛が?大丈夫なのか……今日起きたばかりだぞ?」
「彼女が自ら申し出てきまして……私もそう言ったのですが、言うことを聞かないもので……無理はしないという条件で同行を許可しました」
そう言った文は少し心配そうな顔をしていた。
「それなら任せるけど……で?そっちはどこに行くんだ?」
「妖怪の山に向かう予定です。あそこは私達天狗のホームグラウンドのようなものですし。それに少し気になることもありますので……」
「わかった。俺は……もう一度霧の湖に行ってみるよ。基地の様子と…紅魔館にもいけるといいかな……」
「よろしくお願いします。あと、もし誰か連れて行くのでしたら二・三人でお願いします。なるべく隠密行動を心がけてください」
「ああ」
「用件は以上です。では、よろしくお願いしますね」
そう言って文は中庭を後にした。
「さてと……誰を連れていくべきか…でも、みんな疲れてるだろうしなぁ」
「あの……俊司さん」
「うわっ」
考え込んでいた俊司に声をかけたのは妖夢と鈴仙だった。
「あー今の話し聞いてた?」
「すいません。盗み聞きするつもりはなかったんですが……」
「たまたま……通りかかったものでして……」
「そうか……じゃあちょうどいいや。明日ついてきてもらってもいいかな?」
「私達二人ですか?」
「もちろん」
妖夢と鈴仙は顔をあわせて一瞬無言のやり取りをした後、同時にコクリとうなずいた。
「助かるよ。じゃあ今日は早めに寝て明日に備えるか……」
「そうですね。明日の特訓もなしにしますか?」
「そうしようか……じゃ、俺自室に戻っとくわ」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみなさい俊司さん」
俊司はそのまま二人と別れると、部屋に入るなり布団を敷いてそのまま眠った。
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