第一幕その五
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とをやるのさ」
「フン」
「だがもっと上手くやれるぜ」
「やってみたら。舞台の上で」
「じゃあそうさせてもらうよ」
二人は取り込まれんばかりの悪意を胸にそうやり取りをしていた。トニオも顔は笑っていたが目は笑ってはいなかった。
「ネッダ」
カニオはネッダに顔を向けてきた。怒りで真っ赤である。
「何かしら」
だが彼女はふてぶてしく、しれっとした態度であった。
「誰といた」
「誰ともいないわ」
「嘘をつけ、じゃあさっきの男は何だ」
「知らないわ」
シルヴィオの顔が知られていないことをいいことにシラを切る。
「何にも」
「そんなことを信じると思っているのか」
「信じる信じないは別よ」
ネッダはふてくされて返す。
「けれど。証拠はないでしょ」
「何ィ!?」
その挑発的な言葉に怒りが頂点に達した。
「言わないつもりか!」
「だから知らないって言ってるでしょ!」
ネッダも負けてはいない。カニオを睨み返して言う。
「何度言えばわかるのよ」
「そんな戯言誰が信用するか」
「じゃあ信用しないならそれでいいじゃない」
開き直りとも取れる言葉だった。どのみち腹は決まっているのだ。
「そうか、そういうことか」
カニオはそこまで聞いて怒りに震えながら言った。
「それならこっちにもな!」
「何をするってのさ!」
「これで全てを終わらせてやる!」
カニオは腰からナイフを取り出してきた。
「それであたしに言うことを聞かせるつもりなの!?」
ネッダはカニオを睨み続けていた。それでも臆するところはなかったのであった。
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