ヌシ釣り〜
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ぉ・・・リパルに筒抜けかと思うと恥ずかしいなあ・・・人が騒いでいるせいで声は聞こえないが、どうやらヒットしたようだ。ニシダさんが竿をキリトに渡した。
「頑張れよ、兄貴ー」
隣で亮が声を出す。キリトは全力で竿を引っ張り、ゆっくりと後退していく。
「あっ!見えたよ!!」
アスナが身を乗り出して水中を指差す。俺達も観客に紛れて覗き込む・・・と?
「・・・やば」
亮がポツリと呟く。うん、やばいね。
「・・・」
観客を含む俺達全員は一斉に逃げ出す。キリトは訳も分からずに唖然としていたが・・・
「兄貴ー、前、前」
「キリトくーん、あぶないよーーー」
二人の声に振り返るキリト。その目の前には・・・魚が“立ってた”・・・うわぁ。
『魚・・・スか?』
「(足が六本あって自立可能なのが魚類なのかねぇ・・・)」
俺が知ってる魚と違う。
「な・・・」
魚が咆哮すると同時にキリトは全速力でこっちまで来て全力で抗議し出した。
「ず、ずずずるいぞ!!自分達だけ逃げるなよ!!」
「いや・・・だってあそこまで大きいと思わないし・・・」
うん、仕方ないよね。わたしの方は生々しいの嫌いだし。
さらに凄い勢いで魚がどすどす走ってきた。
「おお、陸を走っている・・・肺魚なのかなぁ・・・」
「キリトさん、呑気なこと言っとる場合じゃないですよ!!早く逃げんと!!」
ニシダさんが慌てて叫ぶ。一部には腰を抜かしている人もいるようだ。
「はあ・・・仕方ないか」
俺はダークリパルサーを装備して鞘から引き抜く。
「サキ、わたしがやろっか?」
「んー、いいよ。お姉ちゃんは見てて」
「お、奥さん!妹さんが、妹さんが危ない!!」
「いえ、サキなら大丈夫ですよ」
「何を言うとるんですか!!こ、こうなったら私が・・・」
「まあまあ、ニシダさん落ち着いて」
亮やアスナの声を背後に聞きながら、巨大な魚を見据える。
「リパル、危険度は?」
『ゼロッス。咲さんなら問題はないッス』
「OK。じゃ、行くぜ!」
鬱陶しいスカーフとオーバーを脱ぎ捨て・・・突っ込む。
「でぃぃりゃあああ!!」
・・・義兄に見せてやるか。俺はリパルをグッと引き、溜めてから放つ。
「(ヴォーパル・・・ストライク!!)」
スパァァン!と気味のいい音と同時にポリゴンの砕ける音。
「・・・あれ、一撃?」
俺はリパルを鞘に納める。
「お疲れさん、咲」
「余裕さ。一撃でいけるなんて思わなかった」
「・・・いや、これは驚いた・・・サキさん、ず、ずいぶんお強いんですな。失礼ですがレベル
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