ヌシ釣り〜
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・今に至るそうだ。更にニシダさんは釣り好きらしく、色々な層のポイントを探しているそうだ。
「どうです、上のほうにはいいポイントがありますかな?」
「えと・・・61層は全面湖・・・というよりは海ですけど、相当な大物が釣れるようですよ」
「ほうほう!それは一度行ってみませんとな」
その時、ニシダさんが垂らしていた糸の先のウキが勢いよく沈み込んだ。間髪いれずニシダさんの腕が動き・・・
「うおっ、で、でかい!」
「凄い・・・」
あっさりと魚を釣り上げたニシダさんに向かって拍手をする。
「お見事・・・!」
「凄いですね、ニシダさん!」
ニシダさんは照れたように笑う。
「ただ、釣れるのはいいんだが料理のほうがどうもねえ・・・煮付けや刺身で食べたいもんですが醤油無しじゃどうにもならない」
「あー・・・っと・・・」
キリトが迷っているのがわかった。
「いいんじゃない?この人になら」
「・・・そうだな。あの、醤油にごく似ている物に心当たりがありますが・・・」
「なんですと!」
・・・というわけで帰宅。
「ただいま、お姉ちゃん」
「おかえり。キリト君のお迎えご苦労様。・・・お客様?」
「ああ。こちら、釣り師のニシダさん。で・・・」
キリトがそこまで言ってからアスナが続ける。
「キリトの妻のアスナです。ようこそいらっしゃいました」
ニシダさんはしばらく唖然とした後・・・
「い、いや、これは失礼、すっかり見とれてしまった。ニシダと申します、厚かましくお招きにあずかりまして・・・」
頭を掻きながらニシダさんが笑った。
「・・・あれ?コウハは?」
「コウハ君なら亞莎達と一緒にサチさんを連れて散歩に行ったわよ」
「あ、そうなんだ」
亮達には悪いけどわたし達はアスナの手料理を満喫する。うん、中華もいいけどたまには和食もいいよね。・・・食事を終えて、談笑を始める。
「キリト君はろくに釣ってきたためしがないんですよ」
「女はひょいひょい釣り上げるのね」
「おいサキ、誤解を招くこと言うなよ」
「ふふっ、だってほんとじゃない。お姉ちゃんっていう特大物を釣り上げたし」
「「サキ!?」」
「・・・でも、キャッチ&リリースはなしだからね」
そう言うとキリトは頷いた。・・・大方何時までも一緒にいると言いたいんだろう。・・・そうだね・・・親が決める相手より、お姉ちゃんが選んだ人がいいんだ。キリトはこの先アスナを何度も困らせるだろうけど、何度も笑顔にしてくれる筈だ。
『咲さん?』
「(ん・・・まとまった。こう何日も新婚生活を見せられちゃな・・・)」
『咲さんも大概
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