第六話
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帰りは来たのと同じ道を通るものと思っていたのだが荷馬車の横転事故から始まった諍いが起こっていた・・・もしかして俺のせい?だったとしたらあんまりだー
仲裁の為なのか衛士が幾人か集まって当事者をなだめたりすかしたりしているが騒ぎは収まりそうにない。街の治安を守る為の衛士と国家の兵力である騎士とでは表立った対立こそ無いものの互いの仕事の領分は侵さないよにしているようであるのだが、こういう現場で、争いの当事者はそんなことは露知らず、衛士が思い通りにならなければ騎士さん何とかしてくれと絡んでくることがままあるはずだ。
「致し方ありませぬ、辺民街区を抜けます。」
という従騎士であったが、彼は被っていた帽子を脱ぐと葛藤していた。
俺はちょっと察することがありったので思い切って声をかけてみた。
「すみません、【いま行くぞー!】が来るんですね? それならばセルフィナ様にそれを」
「!」
「殿下のご明察恐れ入ります」
と従騎士がガシャっと踵を鳴らして敬礼した。
「姫、不本意かとは思いますが私の帽子をお被りいただけますようお願いします。」
従騎士に続いて俺も
「セルフィナ様、私からもお願いいたします。そして、わたしに付き合わせてしまったばかりに皆さんにご迷惑おかけします。」
……走って抜けたほうがいいのか、注意深く上や下を観察しながら抜けた方がいいのか悩みどころだな……
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