暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十九話 砂漠の戦い
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 大きな一撃を貰っていないけどいくつかの攻撃は防御を抜き、足に傷を負っている。
 だけどそれは大きな問題じゃない。

 砂漠での初めての戦い。
 暑さによる消耗も激しい。

 なんとかスピードで誤魔化してるけど、長期戦になれば不利になる。
 それでも諦めるわけにはいかない。

 バルディッシュを握り直し、踏み込む。

 私の踏み込みに合わせてシグナムも踏み込んでくる。
 だけど次の瞬間

「かはっ!」

 胸に奔る衝撃。
 私の胸から突き出る腕

「テスタロッサ」

 シグナムが私を呼ぶ声が聞こえるけど、体が思い通りに動かない。

 そして、体の中から抜け落ちていく喪失感の中で私はゆっくりと意識を手放した。




side 士郎

 フェイト達が出撃してから少ししてヴィータと闇の書が見つかったのでなのはが向かった。

 今のところ、フェイトの付近にも、なのはの付近にも仮面の姿はない。

 本音を言えばついて行きたかった。
 こんなところで見るだけではなく、守れるように傍にいたかった。

 だが管理局との関わりゆえについては行けない。

 今後なのは達が管理局に入る事を考えるならば俺自身も嘱託などで管理局に関わる事も考えた方がいいのかもしれない。

 そんな事を考えている中エイミィさんが操作するディスプレイが全部消えた。

 いきなりの出来ごとに一瞬呆然とするエイミィさんだが

「システムダウン!?
 違う、これ……」

 すぐに状況を把握しようと物凄い勢いで操作していく。

「やっぱりクラッキング」
「どうしたんですか?」
「外部からシステムに攻撃を受けたの。
 これじゃ、フェイトちゃん達の周りに設置したサーチャーが機能しないの!」

 それは非常にまずい。
 シグナム達の相手をしながら周囲に気にするほど余裕はあまりないだろう。
 さらにフェイトは戦い初めて結構な時間が経っている。
 疲労も高まり集中力も乱れ始めているだろう。

 そんな中で周囲警戒のために設置されたサーチャーが役に立たなくなった。
 奇襲を狙う相手からすれば絶好のタイミングだ。

「どうにかして映像とフェイトちゃん達と連絡を」

 エイミィさんが懸命に映像を復旧させようとするが、俺は何もできない。

 そんな中、ノイズの中で一瞬ながら何度か映像が回復する。
 その中でフェイトは仮面の男に抱かれ、胸から腕がつき出ていた。
 襲われたなのはの姿と重なる。

 もはや管理局に俺の正体をばらさないことなどどうでもいい。

 結果として俺が管理局に追われる事になったとしてもあいつは許せない。
 アレは俺の守る人を傷つけたのだから





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