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懐かしき物
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いね」

「俺達はまったくこの世界の地理に詳しくないからなあ。案内よろしく、リーファ」

「任せないさい!」

 リーファは胸をトンと一度叩いてから塔の中に入る前にリーファは塔を見上げ何か迷った表情をしていた。

「どうしたんだ?リーファ?何か迷ってんのか?」

 ゲツガはそう言うとリーファは気づかれたように驚いてから、微笑んだ。

「うん、ちょっとね。私、領主とは結構付き合いが長いから挨拶をしておこうかなと思ってたんだけど……今日はいないからもういいの」

「そうか。ちょっと悪いことしたな。ここの領主には今度、謝っとくか」

「自分で決めたんだから、メールで伝えとくからいいよ。それじゃ、行こうか」

「おう」

 キリトが返事をして、塔の中に足を踏み入れる。塔の中は大きな円形のロビーになっており、周囲には色々なショップが立ち並んでいた。その中心にはエレベータがが二基設置してあり、プレイヤーを飲み込んだり吐き出したりしていた。ゲツガは腕をリーファに引かれながら歩いていく。その時に、不意に傍らから数人のプレイヤーが行く手を阻む。

「危ないじゃない!」

 リーファはその男に文句を言う。その男の顔を見るとめんどくさそうな顔をしてから何時もの表情に戻して口を開いた。

「こんにちは、シグルド」

 シグルドと呼ばれる男はそれに答えず唸り声を出しながら言った。

「パーティーから抜ける気なのか、リーファ」

 リーファはこくりと頷く。

「うん……まあね。貯金もだいぶできたし、しばらくはのんびりしようと思って」

「勝ってだな。残りのメンバーが迷惑すると思わないのか」

「ちょ……勝って……!?」

 さすがにリーファがそういうのも納得する。この男はリーファを自分のパーティーに縛り付けておくつもりらしい。

「お前は俺のパーティーの一員として既に名が通っている。そのお前が理由もなく抜けて他のパーティーに入ったりすれば、こちらの顔に泥を塗られることになる」

 この男の言葉に唖然とするリーファ。さすがにこういう男はムカつく。ゲツガはリーファとシグルドの間に立つ。

「おい、おっさん」

「お、おっさん!?」

 急に出てきたゲツガにそう言われ、驚くシグルドに言った。

「仲間はアイテムなんかじゃないんだぜ」

「え……?」

「なんだと……?」

 シグルドは唸り声を上げ、睨んでくる。このような視線などあの世界のモンスターの目に比べたら可愛いもんだ。

「他のプレイヤーをお前の武器や鎧みたいに、装備欄にロックできないって言ったんだよ」

「きッ……貴様ッ……!」

 ゲツガのストレートな言葉にシグルドは瞬時に顔を赤くして肩から下がっているマ
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