第百十四話 幕臣への俸禄その十一
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が多い者であるのだ。
「そうしたことはせぬ。しかしどちらの姫も」
「興味があるのですな」
「お会いしたいまでに」
「まことにどういった者じゃろうな」
元親は楽しげに述べる。
「西の姫と東の姫はな」
「お会いするにしても数年後ですな」
吉良は期待している笑みの兄に自分も笑みになって告げた。
「それは」
「まだ先か」
「はい、そして今は」
話がここで戻る。
「政に精を出しましょう」
「そうじゃな。それではな」
「やることは多いです」
織田家において政は休む暇がないものだ。とにかく様々なことをしなければならない。しかもそれは土佐に止まらないのだ。
「讃岐や阿波にも行かねばなりません」
「信長公も言っておられるな」8
「どの国に豊かにせねばならない」
そして民も安んじる、信長の政治とはそういうものなのだ。
「それ故に」
「そうじゃな。それではじゃ」
「はい、政に励みましょう」
吉良は兄に告げた。兄もまたその言葉に頷き政に励む、鬼若子は今はその槍を置き政に熱心に励んでいた。
第百十四話 完
2012・11・13
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