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第四十六話 剣士という生き物
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し、自分の間合いを生かせる場所―――すなわち、ソレイユの懐にステラは一瞬でもぐりこんだのだ。
ソレイユがこうもあっさりと懐に入ることを許したのはあまりないことである。≪剣聖≫時代の彼を知るものがいれば目を見開いていただろう。それほどまでに簡単に懐に入ることを許してしまったのだ。

「もろうたで!!」

そう言いながら胴を薙ぐステラ。それをソレイユはギリギリで防ぐことに成功した。いや、防がざるを得なかったといった方が正しいのかもしれない。
ここに来てソレイユはステラが何をしたのか理解した。

「支援、魔法か・・・!」

「正解や!!」

ギリギリと鍔迫り合う二人だが、体勢的に見てソレイユの方が不利なのは明らかだった。徐々に押されてきたソレイユは翅を器用に使いステラの胴薙ぎを流す。勢い余って体勢を崩すステラだが、その勢いにあらがうことはせずに、逆に利用して翅を使い体勢を整える。熟練者ならではの見事な対応であった。
二人の間に距離ができるが、この世界はSAOではなく、ALOだ。そう、つまりSAOでは使用が限られていた遠距離攻撃が存在する。すなわち、魔法である。

「〜〜〜♪」

ステラによって歌うように紡がれた魔法は、六発の水弾としてソレイユに襲い掛かる。それを飛んで避けるソレイユだが、ホーミング性能を備えた魔法なためソレイユを追いかけていく。追尾してくる魔法に対してソレイユがとった行動は―――魔法で相殺することだった。セットしていた闇属性魔法の中にあった魔法を思い出し、即座に詠唱に入る。

「―――♪」

紡がれたのち放たれた魔法は七発の闇の弾丸とかし、ステラの放った六発の水弾を相殺した。残り一発は下でまた別の魔法を詠唱していたステラに襲い掛かる。しかし、ステラの姿は再び消え去り、ソレイユが放った魔法は誰もいない地面へと着弾した。

「あまいで!!」

「ちっ・・・!」

声の発生源は背後から。ソレイユが即座にそちらを向くと今度は上段に構えていたステラの姿が目に映る。先ほどより圧倒的に距離が離れているにもかかわらず、その距離を一瞬にして埋めてきたステラ。支援魔法を使ったことは間違いない、とソレイユは考える。だが、それにしても効果がありすぎる。なぜ、最初からこの魔法を使わなかったのか疑問になるが、一先ずはステラの攻撃をしのぐ方が先決だ。お生憎、守りに徹する気はさらさらないソレイユはステラの唐竹割りを流すと、ソレイユはカウンターを仕掛ける。

「なっ・・・!?」

それに驚いたのは紛れもないステラだった。防御されると思っていたらカウンターが飛んできたのだ。だが、ステラとて簡単に食らう気はない。顔面目掛けて放たれたカウンターを首を捻ることで回避しようとするが、回避しきれず掠ってしまい頬に一筋の傷を許してしま
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