エピローグ4
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「いいかも知れませんね」
「そうだよな」
アルトの心にも余裕が生じていた。彼も大きく成長していた。そしてこれからもだ。大きくなっていくのだった。それがアルトだった。
機動戦艦ナデシコ
ダイゴウジがナデシコの艦橋で吠えていた。
「今日も何もなしか!」
「はい、そうです」
ルリが彼に答える。
「出航はありません」
「じゃあ訓練だ」
「モニターで御願いします」
ルリの返答は素っ気無い。
「それかゲームでも」
「ゲーム!?ゲキガンガーか」
「好きなものをされて下さい」
「くっ、戦争が終わったら暇だ」
ダイゴウジにとってはだ。
「書類仕事なぞしたくもないからな」
「旦那、それはまずいだろ」
その彼にサブロウタが突っ込みを入れる。
「士官なんだから仮にもな」
「だが俺は」
「そう思ってヤマダさんの書類仕事は回していません」
ここでまた言うルリだった。
「トレーニングなり何なりして下さい」
「俺はダイゴウジ=ガイだ!」
「はい、ヤマダさん」
こんな調子である。そんな彼等を見てだ。
ホウメイは微笑んでプロスペクターに話した。
「ああいうのも」
「はい、いいですね」
「平和で」
「とてもいいです」
そのことを喜んでだ。ルリ達を見ているのだった。
メグミはふとだ。ハルカに言った。
「ナデシコに残るんですね」
「貴女と同じよ」
微笑んでこう返すハルカだった。
「それはね」
「そうなんですか。じゃあ」
「これからも御願いします」
ジュンも出て来て話す。
「僕はナデシコ四番艦の艦長になりました」
「あっ、そうなんですか」
「おめでとう」
「これからは艦長に専念して頑張ります」
そうするというのだ。
「それじゃあ今は」
「今は?」
「メグミさんとそっくりな人が出ているゲームでもやって」
「ああ、あれですね」
メグミはジュンの今の話に苦笑いになった。
「あの内臓が一杯の」
「あの女の子メグミさんにそっくりだと思いません」
「そうそう。それで相手役がヒイロ君や霧生君にそっくりで」
ハルカも話に乗る。
「あれには笑ったわ」
「はい、そっくりですよね」
こんな話もする彼等だった。彼等の間にも平和が戻っていた。
その彼等をナガレは遠くから見て呟いた。
「これからも。一緒にやっていくか」
社長職に専念することになった。だがそれでもだ。彼もまたナデシコの一員だったのだ。
リョーコはヒカル、そしてイズミと一緒にいた。見れば居酒屋だ。
そこで大ジョッキを片手にだ。リョーコは言うのだった。
「何か寂しいな」
「そうですか?」
「こうして会えている。どうして寂しい」
「だからよ。ヒカルは漫画家でな」
「はい、今大人気ですよ」
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