第百三十三話 GONG
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=エフェスはです」
「こいつは?」
「こいつは一体」
「どうしたっていうの?」
「五百年前に」
この年数が話された。
「自分自身をガンエデンシステムから切り離したのです」
「五百年前っていうと」
「そうだよな」
「あいつが出て来た時」
「ルアフが」
「はい、そうです」
その通りだと答えたのはルリアだった。
「その頃です。あの男がガンエデンとなったのは」
「ケイサル=エフェスの存在に気付かないうちに」
「そうなっていた」
「それでどうしてなのかな」
万丈がここでまた問うた。
「何故あんたは自分の使命をルアフに渡したんだい?」
「そのことか」
「そう、バルマー防衛を」
そのだ。彼の果たすべき責務をだというのだ。
「それはどうしてなんだい?」
「確かに。おかしいよな」
「バルマーの主がどうして」
「それを放棄して」
「我はまつろわぬ霊の王になったのだ」
「その因果律の中でか」
クォヴレーがこう問い返した。
「そうなることを選んだというのか」
「そうだ。それによって得た力」
それは何かというとだった。
「強念と対の力をだ」
「まさかそれが」
「この宇宙を無に返す力」
「それこそが」
「そうだ。人はだ」
どうするべきか。ケイサル=エフェスは己の考えも語った。
「肉体という器を捨て」
「何っ!?」
「それじゃあそれは」
「人類補完計画!」
「全く同じじゃないか!」
「まさか父さんも」
シンジは父ゲンドウがケイサル=エフェスに気付いていたのかと考えた。
「それで補完計画を」
「いえ、彼はこの存在のことには気付いていませんでした」
それはシュウが話す。
「若し気付いていたとすればおそらく今ここにいるでしょうから」
「ケイサル=エフェスの方に」
「はい、そうされていた筈です」
「じゃあ父さんは気付かなかったからこそ」
「あれで済んだという一面もあります」
こう話されるのだった。それがゲンドウにとって救いでもあったのだ。
そしてだ。さらにであった。ケイサル=エフェスは話すのだった。
「ではだ」
「戦うってのか」
「遂に」
「我の力を見せよう」
こう言うとだ。彼の周りにだ。
無数のバルマーのマシンの他に。彼等も出て来たのだった。
「鳥と魚と獣!」
「クストースの三匹!?」
「ガンエデンだからか!」
「それで出したっていうのか!」
「如何にも」
その通りだと。ケイサル=エフェスも話す。
「この力はルアフにはなかった筈だ」
「偽りの霊帝だからか」
「それでか」
「こうした存在は操れなかった」
「そういうことか」
「けれど」
ここでだ。護が言う。
「何か色が違うよ」
「そうね。多分」
命もその三匹を見て話
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