第百三十二話 孫光龍の正体
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第百三十二話 孫光龍の正体
戦いがはじまる前にだ。孫はだ。
こうだ。彼等に言うのだった。
「僕が中国人だと思っていた人はあまりいないようだね」
「そんな怪しい中国人がいるか!」
「御前金髪じゃねえか!」
そこから突っ込みを入れる一同だった。
「御前はどっちかっていうとあれだろ」
「ヘブライだよな」
「その真の名前といい」
「そうだよな」
「そうさ。僕はガンエデンの僕だからね」
それでだというのである。彼自身も。
「孫光龍というのは仮の名前の一つに過ぎないよ」
「日本の名前もありましたね」
シュウがその孫に対して言ってきた。
「サブロー=スズキという」
「そうだよ。仮の名前は多い方がいいからね」
「気付いてはいました」
シュウは再び孫に言う。
「貴方のことを」
「流石だね。君は何もかもわかっているんだね」
「知ったと言ってもらいましょう」
そちらだというのだ。知ったとだ。
「貴方のことも。貴方が仕える存在のことも」
「いいねえ。話が早いよ」
「貴方は最初ナシム=ガンエデンに仕えていましたね」
「そうだよ」
その通りだとだ。孫も答える。
「だが僕は」
「そう。遥か昔の戦いで傷を負い」
「長い間それを癒していたんだ」
「そして復活して」
「まさか君達がナシム=ガンエデンを倒すなんてね」
このことは彼にとっても意外だったのだ。
「まあ僕としてはそれでもね」
「もう一つのガンエデンに従う道を選ばれた」
「当然さ。僕はガンエデンの使徒なのだから」
それでだというのだ。
「そうしたんだよ」
「だからバルマーにいたのかよ」
「それでか」
「地球人なのに」
「ああ、地球ね」
今度は地球にまつわる話だった。
「僕にとっては地球もね」
「大した意味はない」
「そう言うんだな」
「そうさ。僕はガンエデンの僕だから」
「地球に対する愛情もない」
「そういうことか」
「そうだよ。僕はそういう人間なのさ」
自分でも言うのであった。
「そのことから話そうか」
「それではだ」
ゼンガーが孫に問う。
「貴様の今の目的は何だ」
「これまでは真の力を取り戻す為だったけれどね」
「真の!?」
「というとそのマシンがか」
「手前の真の力だってのか」
「そうだっていうんだな」
「如何にも。この応龍機」
誇らしげにだ。このマシンの名前を出す。
「これが僕の真の力なのさ。それに加えて」
「それに?」
「それにというと」
「このマシンは元々四霊獣以上の力があるけれど」
それに加えてだというのだ。
「同じ階級にある他の三つの獣の魂も取り込んだのさ」
「何っ、それじゃあ」
「私達と同じ」
「その通りだよ」
驚く
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