第百三十二話 孫光龍の正体
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のです」
「だからか」
「あれだけの力が二人からか」
「放たれているっていうのか」
「その通りです。そしてその力で」
まさにだ。その力でだった。
「二人はその因縁を終わらせます」
「行きます!」
クスハが叫んだ。
「百邪を討つ為四神の力今ここに!」
「龍虎河車!雀武周天!」
「主観!兜串八卦炉!」
その八卦が応龍機の下を覆い。
八文字の言葉と共に八卦が柱となり刻まれ。
「真龍虎王奥義!四神真火八卦陣!」
黄金に輝くクスハが力を放ち。
その八卦にこれでもかと炎となった気を放出する。それが応龍機、そして孫光龍を襲い。
最後に印を封じた。するとだった。
二人の攻撃を集中的に受けた孫も。遂にだった。
「くっ、まさかこの僕がここで」
「孫光龍、勝負ありだ!」
「私達の勝ちです!」
「そうだね。その通りだよ」
忌々しげであるがだ。彼も二人の勝利を認めるのだった。
「まさか今の僕に勝つなんてね」
「早く脱出しろ」
ブリットがその孫に告げる。
「そして何処か他の場所で生きるんだ」
「貴方も。もうこれで」
「ははは、僕がこれからも生きるだって?」
孫はだ。彼等にこう返したのだった。
「馬鹿を言っちゃいけないよ」
「何っ、それじゃあ」
「貴方はここで」
「そうさ。僕はここで倒れる」
そのことを二人に言うのである。
「そのうえで主のところに行くのさ」
「死ぬというのか」
「この遥かな未来で」
「そうさ。それもまた一興」
こう言ってだ。それをよしとしている孫だった。
「それならそうさせてもらうよ」
「そう言うのか」
「貴方は本当に」
「さて、僕を倒したからには教えてあげるよ」
孫は死にゆく状況でロンド=ベルの面々に告げる。既に彼が率いていた軍も全滅し残っているのは彼だけだった。その孤独の中での言葉だった。
「僕の主」
「ああ、本当に誰なんだ?」
「その今の主ってのは」
「一体」
「まあ既に知ってる人達もいるけれど」
ちらりと。シュウとクォヴレーの方を見ての言葉だった。
「言おうか」
「それで誰だ?」
「あんたのその今の主」
「何者なんだよ」
「何処の誰なのよ」
「霊帝さ」
それだとだ。孫は答えた。
「真の霊帝さ」
「真の霊帝!?」
「何だそりゃ」
「ルアフならバルマーで倒しただろうに」
「それで何で霊帝なんだ?」
「話が通らないじゃない」
「そのルアフも宰相のシヴァー=ゴッツォも」
だが孫の話は続く。
「自分達が神であり神であろうとしたけれど」
「はい、その真の霊帝の存在には気付いていませんでした」
シュウがここで話した。
「バルマーの殆んどの者がです」
「気付いていたのはバルマーでも一人だった」
クォ
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