第百三十二話 孫光龍の正体
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かどうかは置いておいて」
その辺りはあえてぼかして言う孫だった。
「少なくとも楽しませてはもらうよ」
「やっぱりこいつは」
「好きになれないな」
「どうしても。何か」
「邪なものを感じる」
「闇にあるみたいな」
「闇ね。若しも僕の今の主がね」
そのだ。主がどうかというのだ。
「闇なのならそうかもね」
「そうですね。貴方の今の主はです」
シュウもだ。ここでこう言う。
「そうした存在ですね」
「相変わらず鋭いねえ」
「知ってはいるつもりです」
シュウは孫に慇懃に返す。
「貴方がどういった方なのか。そして貴方の主も」
「何故それをはっきりと言わないのかな」
「必ずわかるからです」
それでだというのだ。
「ですから」
「成程ねえ。つまり僕は君達に敗れると」
「それは運命です」
「そうなればいいね」
実に素っ気無い返答だった。
「是非ね」
「そうだ、御前は!」
「私達が!」
ブリットとクスハが応える。だがその間にもだ。
彼等は応龍機と戦う。だがそのマシンは。
あまりにも強い。その強さ故にだ。
二人も防戦一方だ。鱗とブレスにだ。押されていた。
「ははは、僕を倒せるかな」
「くっ、この強さ!」
「確かに今までよりも!」
強くなっていると。こう言ってだった。
隙を窺うがそれでもだった。二人は孫に近づけなかった。
それでどうしようもない時にだ。ブリットがクスハに言う。
「クスハ、考えがある」
「何なの、ブリット君」
「ここは真龍王機だけでも真虎王機だけでも駄目だ」
こう言うのである。
「とてもだ。駄目だ」
「そうね。一種類だけれど」
「かといっても俺達は分けられない」
「じゃあここはどうすれば」
「一度に攻めなくても」
「それでも?」
「一気に攻めればいいんだ」
そうすればいいというのだ。
「ここは」
「ということは」
「まず俺が攻める」
そのだ。ブリットがだというのだ。
「そして次は」
「私が」
「それしかない!」
ブリットは断言して叫んだ。
「今はもう!」
「そうね、この人とあのマシンには」
「それで決める!」
「いいわ、けれど」
クスハはだ。あえて言った。
「それはかなり」
「難しい。けれど」
「けれどなのね」
「今の俺達ならできる!」
彼だけではない。そうした言葉だった。
「今の俺達なら必ず!」
「そうね。今の私達なら」
「できる!」
「やれるわ!」
二人でだ。そのことを確かめ合いだ。
一気に応龍機に向かい。そのうえで。
「行くぞ孫光龍!」
「これで終わらせます!」
「おやおや、特攻かい!」
孫はその彼等を見ても悠然としている。
「それじゃあ僕も」
「!?一体」
「
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