第百三十一話 エツィーラの真意
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第百三十一話 エツィーラの真意
「聞こえるか」
「その声は」
「またなのね」
クォヴレーとセラーナが応える。
彼等は今闇の中にいる。その中で声を聞いているのだった。
その中でだ。クォヴレーがその声に問うた。
「御前だな」
「そうだ。汝等はだ」
声はだ。彼等に言ってきた。
「使命を果たした」
「バルマーでの戦いからか」
クォヴレーはその時期について指摘した。
「そうだな」
「確かその頃だったな」
「おい、俺達は生きているのか?」
トウマが言った。
「今こうして」
「生きている」
声はそうだと話してきた。
「それは確かだ」
「生きているのか」
「それなら銀河はどうなったのですか?」
クスハがその声に問うた。
「宇宙怪獣達は」
「宇宙怪獣達は全滅した」
声はこのことにも答えた。
「バスターマシンの縮退によりだ」
「そうですか。私達は生きていて」
「銀河も救われたのね」
セラーナもこう判断した。
「そうなのね」
「汝等の戦いを褒め称えよう」
声は祝福の言葉も贈ってきた。
「汝等こそはだ」
「俺達は」
「一体」
「真の剣なり」
それだというのだ。
「その力を今こそ我に」
「力を?」
「それを」
「我は汝等の力を欲する」
こう言うのである。
「汝等のその力を」
「あんた一体なんだ?」
トウマがいぶかしむ顔で声に問うた。
「前から不思議に思っていたんだけれどな」
「まつろわぬ霊の王だ」
クォヴレーが声に答えた。
「そしてあまねく世界の楔を解き放つ者だ」
「まつろわぬ霊?」
「あまねく世界の楔」
「それだっていうの?」
「そうだ、それだ」
声はだ。それだと話すクォヴレーだった。
「この声はだ」
「全ての剣よ」
その声がだ。また彼等に言ってきた。
「我の下に集え」
「!?この言い方」
クスハが気付いた。
「あの娘と同じ言い方」
「かの者達の意思を」
声はさらに言ってきた。
「その僕達をあまねく世界から」
「その世界を」
「どうするっていうの?」
「消し去らんが為に」
こう言うのである。
「我が名は霊帝」
「おい、馬鹿を言え!」
「そうよ、そんな筈がないわ!」
トウマとセラーナもここで叫んだ。
「あいつは死んだ筈だ!」
「あたし達が倒してシヴァーが止めを刺したじゃない!」
「我は霊帝」
しかしまだ言うその声だった。
「全ての剣よ」
「また言うんですか」
クスハも信じられなかった。声の自称にだ。
しかし今はその言葉を聞くのだった。わからないこそだ。
「我の下に集え」
「霊帝・・・・・・」
「何故・・・・・・」
「はじまる」
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