第百三十話 終わりのはじまり
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の運命を決める十分だった。
「あと十分で勝てる」
「その間この連中を防げば」
「それで勝てる」
「じゃあ」
「防ぐのだ!補給は気にするな!」
エネルギータンクは無数にある。そういうことだった。
「とにかく防げ!近寄せるな!」
「はい!バスターマシン!」
「何があっても!」
こうしてだった。彼等はだ。
五千億の大群を何とか防ぐ。だが彼等は。
「幾らでも来るな」
「もうどれだけ倒した!」
「その五千億倒してるよな」
「とっくの昔にな」
宇宙怪獣達もだ。ありったけの力をぶつけてきていた。
「もう六千億倒してるぜ」
「まだ出て来るなんてな」
「どんだけの数がいるんだよ」
「よくもまあこれだけ」
「いるものだよな」
「全く」
「二兆は倒している筈だ」
後方からだ。ブリタイが言ってきた。
「だが。それでもだ」
「まだいるってのかよ」
「宇宙怪獣ってのはどんだけでも涌いてくるな」
「蟲みたいな奴等だよ」
「そうだ。蟲だ」
その通りだとだ。ブリタイも言う。
「宇宙を喰らう蟲だ」
「じゃあ蟲ならな!」
「どんだけでも倒してやる!」
「そうしてやる!」
こうしてだった。彼等もだった。
全軍で戦う。だが損害は。
「殴り込み艦隊の損害がかなりのものになっています」
「そうか」
タシロはまた副長の言葉に頷く。そのエクセリオンもかなりのダメージを受けている。
「彼等もか」
「かろうじて戦闘力を維持している状況です」
「我々もな」
そのだ。彼等もなのだった。
「今の状況はだ」
「何とか撃墜された機体も沈められた戦艦もないですが」
「限界に近付いている」
それがだ。彼等の状況だった。
「あと五分戦えばだ」
「全滅ですね」
「だが。あとだ」
「はい、一分です」
その十分が終わろうとしているのだ。
「一分だけです」
「その一分だ。守りきる」
そうするとだ。言いきりだった。
飽くなき攻撃を続ける宇宙怪獣達にだ。ありったけの魚雷を放つのだった。
「撃て!いいな!」
「了解!」
「あのでかいのを!」
「挟まれる前に沈めろ!」
合体型を魚雷で沈める。また大爆発が起こる。
だがその合体型も無数に来てだ。まだ攻撃を続けてくる。
だが、だ。遂にだった。その時が来た。
「十分です」
「なったか」
「はい、なりました」
副長は己の腕時計を見ながら告げる。
「では艦長」
「よし、はじめるぞ!」
「了解です!」
ノリコが応える。
「今から遂に」
「そうですね」
クスハもノリコに言う。
「これで私達は」
「まだわからないのか」
また声がしてきた。
「無駄だということが」
「貴様か」
クォヴレーもだ。その声を聞いていた
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