第百二十九話 思わぬ和解
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答えるシュウだった。
「そうなりますから」
「言うものだな。この破滅にか」
「勝利を収めるというのか」
「貴殿等が」
「その通りです。御安心下さい」
まるで自分の家のベランダに出てそこから帰る様な。気軽な言葉だった。
「何の心配もいりません」
「言うものだな。しかしだ」
「まずはこのメモリーを確めさせてもらう」
それからだというのだ。
「それから考えさせてもらう」
「具体的にな」
「?具体的にって?」
カーシャは彼等の言葉からだ。こう彼等に言った。
「何よ、具体的にって」
「やがてわかることだ」
そのカーシャにだ。ギジェが言った。
「今は見ていることだ」
「何よ、わかってるみたいな口調じゃない」
「おおよそだが」
わかっているとだ。実際にこう述べるギジェだった。
「だからだ。今は見ていよう」
「何かわからないけれどわかったわ」
カーシャは首を捻りながら述べた。
「そうさせてもらうわよ」
「うむ、今はな」
「では。今はだ」
最後にタシロが言う。
「全軍再び整備と補給だ」
「ですね。敵の第二陣も突破しましたし」
「いよいよ敵の巣に殴り込みですし」
「だから余計に」
「今は」
「そうだ。いよいよ作戦の最後だ」
タシロも顔を引き締めさせている。
「決めるとしよう」
「了解!」
「じゃあ整備と補給を受けて」
「それで!」
こうしてであった。彼等は今最後の戦いに向けて整備と補給を受けてだ。そのうえでだ。英気を養いそのうえで思いを一つにしていたのだった。
第百二十九話 完
2011・6・15
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