第百二十九話 思わぬ和解
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るかか」
「はい、どうされますか」
「まずは正面の敵を突破する」
そうするというのである。
「そしてだ」
「そしてですか」
「さらにですね」
「バッフクラン軍まで合流する」
つまりだ。敵軍を突破してだ。彼等のところに向かうというのだ。
「わかったな、それで行くぞ」
「敵中突破か」
「それでいくっていうのか」
「派手だな」
「っていうか無茶だよな」
「それはあるよな」
こう話す彼等だった。しかしだ。
その彼等もだ。意を決して言うのだった。
「まあそれはいつもだからな」
「それじゃあやるか」
「ここでもな」
「無茶をな!」
「そうだ、あえて無茶をやるのだ!」
タシロもだ。無茶という言葉に我が意を得たのだった。
そしてそのうえでだ。全軍に命じるのだった。
「では諸君、いいな!」
「はい、敵中突破!」
「今こそ!」
こうしてだ。全軍でだった。
そのまま敵中に突撃してだ。敵中に踊り込む。
正面に攻撃を集中してだ。敵陣に穴を開けながら進む。それを見てバッフクラン軍の将兵達は驚きの声をあげた。
「な、何っ!?」
「我等を助けに来ているだと!?」
「馬鹿な、ロゴ=ダウの者達が!」
「我等を助けるなぞ!」
「敵だったのだぞ。この間まで!」
「それでもだというのか!?」
驚く彼等にだ。シュバルツがだった。
「そんなことはどうでもいい!」
「な、何っ!?」
「どうでもいいだと!?」
「そうだというのか!」
「そうだ、どうでもいい!」
また言う彼だった。
「窮地に陥っている者を救う!」
「それが人間なのだ!」
マスターアジアも言う。
「だから救う!」
「それだけのことよ!」
「人間だというのか」
「困っている者を救うことか」
「それがか」
「人間だというのか」
「その通りだ!」
シュバルツの声ははっきりとしている。
「わかったな、それではだ!」
「助太刀しよう!」
言いながらだ。さらにであった。
彼等はそのまま戦いだ。敵を倒していくのであった。
そしてロンド=ベルの面々もだ。さらにだった。
七十億の敵を突破してだ。三十億の敵もだった。
その中を突破して。遂にだった。
「よし、合流したぜ!」
「これでな!」
「何とかなるな!」
「一体何を考えているのだ」
バッフクラン軍の者達は驚きながら彼等に問うた。
「まさか。敵であった我々を助けるなぞ」
「しかも合わせて百億の敵を突破してだと?」
「正気とは思えん」
「何を考えているのだ」
「だから。さっきから言われてるだろ?」
コスモがその彼等に話す。当然イデオンも出撃している。
「人間だからだよ」
「人間だからか」
「それでか」
「それでだというのか」
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