第百二十九話 思わぬ和解
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面々に話す。
「敵の本拠地はこんなものではない」
「数はもっと多いんですか」
「七十億以上ですか」
「っていうかこんなものじゃないんですね」
「もっと多いんですか」
「三百億はいる」
それだけだというのである。
「いや、もっとなのかも知れない」
「三百億、多いな」
「ああ、多いな」
「ガルラ帝国並だよな」
「少なくとも質は宇宙怪獣の方が上だしな」
宇宙怪獣の個々の強さもだ。かなりのものなのだ。
「それであれだけの数だからな」
「あの時より厳しい戦いになるな」
「数も宇宙怪獣の方が多い」
「それじゃあ」
「やっぱり」
「だがそれでもなんだよな」
答えがまた出される。
「俺達は戦わないといけない」
「そう誓ったんだ」
「生き残る為」
「運命を切り開く為に」
あらためて決意を固めてだ。そのうえでだ。
その七十億の大群に向かう。戦いがはじまろうとしていた。しかしだ。
その彼等の横からだ。急に彼等が出て来たのだった。
「えっ、あれは」
「バッフクラン軍!?」
「急に出て来たけれど」
「数は減ったな」
彼等との最後の戦いの時と比べてもだ。
「けれどまだ結構いるな」
「あれだけの数が急にか」
「急に出て来たのか」
「くっ、こんなところで出会うとはな」
そのバッフクラン軍の方からだ。舌打ちが聞こえてきた。
「運が悪い」
「ロゴ=ダウの者達と宇宙怪獣達か」
「どちらも忌むべき相手だ」
「その両方にここで会うか」
「忌々しいことだ」
「どうする?」
彼等はそれぞれ彼等の中で話すのだった。
「やはりここは退くか」
「だが最早母星はない」
「我等の銀河も壊滅している」
彼等もこのことを知ったのだ。ドバの死以降の混乱の中で。
「帰る場所はないのだぞ」
「その我等がどうして生きるのか」
「それすらもわかっていないというのに」
「ここでこの連中と遭遇するとは」
「どうすればいいのだ」
「戦うか」
最初にこの選択肢が出された。
「ここはそうするべきか」
「今ここでか」
「奴等と戦うのか」
「そうだ、ロゴ=ダウの者達も宇宙怪獣達も倒す」
この選択肢についてさらに話される。
「そうして生き残るか」
「戦わなければ生き残れない」
「そういうことか」
「生き残る為に戦う」
「それしかないのか」
「いや、戦ったとしてもだ」
ここでだ。別の意見が出された。
「生き残る保障はないぞ」
「そうだ、むしろ全滅する可能性の方が高いぞ」
「ここで死んでも何にもならないではないか」
「それでも戦うのか」
「それが愚だぞ」
戦いを否定する言葉にだ。同調する者達も出ていた。
「ここは撤退すべきだ」
「無謀な戦いは避けるべきだ」
「今はそうす
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