第百二十七話 発動
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とをすれば我々も」
「この艦ごとです」
「全滅です!」
「全軍最早!」
「このままでは!」
「ならだ!」
ドバは命を惜しむ彼等にまた告げた。
「潔く死んでくれ!」
「なっ、総司令」
「我々に死ねと」
「そう仰るのですか!」
「そうだ、サムライとしてだ!」
こう言うのである。
「潔くだ。死んでくれ!」
「しかしです!」
「最早この有様では無駄死にです!」
「我等とて確かにサムライ!」
その埃はだ。確かにあった。
だがそれでもだとだ。彼等は言うのだ。
「この状況で命を落とすことはです!」
「無駄死にに他なりません!」
「それでもですか!」
「死ねと!」
「まともに戦って勝ち目のない相手だ」
イデオンとソロシップ、そしてロンド=ベルを見ての言葉だ。
「だがあと一息で殲滅できる!」
「その前に我等が全滅です」
「我等全員がです!」
「それでもなのですか!」
「二人でも三人でもいい!」
まだだった。ドバは言うのだった。
「生き残ればそれでいい!イデの力を我々に!」
「その我々はです!」
「イデなぞ欲しくはありません!」
「最早我々は破れました!」
「それならばです!」
敗北した。それならばだというのだ。
「生き延びられれば!」
「今はです!」
「そうするしかありません!」
「見よ、その巨神はだ!」
ドバは旗艦に向かって来ると。彼にはそう見えるイデオンを指差して叫ぶ。
「我々を生き延びさせてはくれん!」
「それは総司令の主観です!」
「巨神は最早動いていません!」
「彼等も戦いが終わったとわかっているのです!」
「おわかりになられていないのは貴方だけです!」
「総司令だけです!」
「その訳がわかるか!」
イデオンが来ていると見ていてだ。彼の言葉は続く。
「その訳はだ!」
「では一体どうしてなのですか?」
「我々は動いていないと見えますが」
「それでも巨神が動いている理由は」
「どうしてだというのでしょうか」
部下達は冷静さを取り戻しだ。ドバに問うた。
「あの、まさか総司令」
「最早貴方は」
「若しかして」
「バッフクランとしての業」
ドバが言うのはこのことだった。
「それを持っているのは私は」
「ではイデは業に反応すると」
「そうだと仰るのですね」
「だからこそ巨神は総司令に向かって来られる」
「そう御考えですか」
「そうだ、その通りだ」
まさにそうだとだ。ドバは答えた。
「だからこそ。私は!」
「・・・・・・では総司令」
「もうお言葉はありません」
「それならばです」
「御覚悟を」
彼等は一斉に銃を取り出した。そうしてだ。
そのうえでドバを撃とうとする。だがドバはその彼等にまだ言う。
「最早後
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