第百二十五話 シェリルの賭け
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だ。イデはケリをつけたがっているのだろう」
イデについての言葉だった。
「知的生命体を全て死に至らしめてだ」
「そうしてか」
「イデは次の時代を生もうとしている」
イデについて考えて。そうして話すのだった。
「この銀河を中心に全ての宇宙でだ」
「馬鹿な、そこまでか」
「そうだ。考えてみるのだ」
ギンドロにも思考を促す。
「イデの采配でなければこうはならん」
「ではここで戦うというのか」
「そうするしかあるまい」
「待て、我々の銀河にはまだ我々の同胞達がいる筈だ」
ギンドロはそのことを足掛かりととしてドバに話した。
「それではだ」
「我々の銀河に戻るというのか」
「そうだ、異星人達もバケモノ達もいる」
「彼等との戦いを避けか」
「戻るべきではないか」
こうドバに主張するのだ。
「ここは何としてもだ」
「遅いのだ」
「遅いだと?」
「わかった様な気がする」
ドバの口調が変わった。
「知的生物がなければだ」
「どうだというのだ」
「イデは存在し得ないものだ」
そのイデがだというのだ。
「しかし何故その知的生命体を殺し合わせる」
「それは」
「それがわかった様な気がするのだ」
こうギンドロに話すのだった。
「知的生物にはあるものが不足している」
「あるものが?」
「己の業を越えられないのだ」
それが足りないものだというのだ。
「乗り越えられないのだ」
「それでなのか」
「欲、憎しみ、知恵へのこだわり」
ドバはその業を挙げていく。
「そんなものを引き摺った生命体が元ではか」
「イデはだというのか」
「そうだ。善き力を発動しないのだ」
「わからん。どういうことだ」
「自ら善き知的生物を創るしかないのだ」
「ではだ!」
ギンドロがそのドバに反論する。
「貴殿はその為にも戦うというのか!」
「どのみち引けん」
「それは無駄な戦いだ!」
こう言ってだ。ドバを糾弾する。
「そんな戦いをすればだ!」
「滅びてしまうというのだな」
「そうだ、自ら滅んでどうするのだ!」
ギンドロの糾弾が続く。
「貴殿は己のその考えだけで全軍を死地に追いやるつもりか!」
「言うな!」
「うっ!」
ドバは銃を抜きそれでギンドロを撃った。ギンドロは胸を貫かれ。
そのうえで倒れ息絶えた。そのギンドロを見下ろして彼はまた言った。
「わかるか、友よ」
ギンドロをこう呼んでの言葉だった。
「私はそれ程傲慢ではない」
ギンドロの言葉をこう言って否定する。
「だからだ」
そてによってだというのだ。
「私の恨みと怒りと悲しみ」
この三つの感情だった。
「それをロゴ=ダウの異星人にぶつけさせてもらう」
彼の本音だった。偽らざる。
「ハルルが
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