第百二十五話 シェリルの賭け
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ップの甲板でだ。異変が起こっていた。
「あれは」
「シェリルさん!?」
「どうして!?」
「何で戦闘中に甲板に」
それを見て誰もが頷く。そしてだ。
デクがだ。驚いて言うのだった。
「シェリルさんルウを連れてるよ」
「どうしてなんだ!?」
これはだ、コスモにもわからなかった。
「どうしてシェリルさんがルウを」
「まさか」
ゴウがそのシェリルを見て言う。
「あの人はルウを使って」
「イデよ、応えて欲しい!」
シェリルはルウを手にして言う。
「今ここには純粋に守りしか思わぬ子が死を恐れている!」
「イデに呼び掛けている?」
「ああ、そうだな」
「あれは」
皆それがわかった。
「まさか。本当に」
「イデに呼び掛けて」
「今のこの状況をどうにかしようとしているんだ」
「駄目だ!」
ここで叫んだのはギジェだった。
「シェリルよ、それはしてはならない!」
「ギジェ、どうしたんだ!」
「今のシェリルは暴走している!」
ギジェはコスモに対しても言う。
「このままではかえってだ!」
「イデよ!」
そのシェリルがまたイデに呼び掛ける。
「さあ、今こそ!」
「いかん、ゲージが!」
ギジェは今度はイデオンのゲージを見て叫んだ。
「上がっていく!」
「まさか」
「シェリルの呼び掛けに応えてイデが」
「それでなのか?」
「まさか」
「間違いなくそうだ」
ギジェもそれはその通りだと言う。しかしだった。
彼はだ。危惧する顔で言うのだった。
「このやり方はだ」
「そうだ、許されることじゃない」
コスモもそのことを言う。
「赤ん坊を使うこんなやり方は!」
「くっ、目障りだ!」
そしてハルルは。
そのシェリルとムウを見てだ。忌々しげに命じた。
「あの戦艦に砲撃を集中させよ!」
「ロゴ=ダウの船に」
「あれにですね」
「そうだ。沈められないまでも」
それでもだというのだ。
「あの甲板にいる奴等をだ」
「子供もいますが」
「赤子も」
「構わん!」
感情のままだった。今のハルルは。
「所詮異星人だ。撃て!」
「で、ですが」
「それでも」
流石に赤子を面と向かってはだった。彼等もだ。
戸惑いを見せる。しかしその彼等にだ。
ハルルはだ。厳しい声で告げた。
「撃たぬ者は私が撃つ!」
「司令がですか!」
「我々を!」
「命令に従えぬ者はいらぬ!」
だからだと。理由をつけて言うのだった。
「だからだ。撃て!」
「は、はい!」
「わかりました!」
実際に砲を向けられては従うしかなかった。こうしてだ。
ソロシップに攻撃が集中される。辺りはしない。
だがその攻撃を受けてだ。シェリルとルウが。
「ああっ!」
「あああん
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