第百七十話 世界の中心でアイを叫んだケモノ
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ね」
「あんたの補完計画はだ」
鉄也はばっさりと切り捨てた。
「ただの馴れ合いだ」
「そんなものには!」
「一緒になれないよ!」
勇とヒメも言う。
「それ位なら!」
「一人で生きる方がずっといい!」
「やはりな」
あくまで人の話を聞かないゲンドウだった。その彼はだ。
いつものあの考える目でだ。こう言うのだった。
「君達の心の壁」
「ATフィールド」
「それはか」
「強力過ぎる」
こう言うのだった。
「補完の障害となるものは全て排除するまでだ」
「これは最後の警告です!」
遂にミサトも言う。
「計画を即刻停止して下さい!」
「それは出来ない」
「あくまでそう仰るのですね」
「そうだ。私はあくまでこの計画を遂行する」
「父さん・・・・・・」
シンジが思わず父と言った。その横からだ。カヲルが言うのだった。
「どうやら貴方は」
「何だ。タブリス」
「以前のシンジ君と同じだね」
「シンジとだというのか」
「そう、その魂を素直に表現できればもっと違った結果になったかもね」
「そう言うのか」
「言わせてもらうよ。そう」
その次の言葉は。
「歌を歌う様に」
「そこでそう言うのね」
「歌なんですか」
シェリルとランカがカヲルの言葉に顔を向けた。
「歌を」
「それを歌えば」
「リリンの生み出した文化の極み」
それだとだ。ここでも話すカヲルだった。
「そこに答えはあるんだ」
「歌にか」
「そう、プロトカルチャーの中にもそう考えた人達がいたんだ」
「じゃあ渚カヲルは」
「まさか」
「カヲル君、君は」
「シンジ君」
カヲルはシンジに優しい顔を向けながら彼に語り掛ける。
「もうすぐお別れの時が来る」
「うん・・・・・・」
「それまでだけれど」
「僕の歌をなんだね」
「そう、君の魂の歌を」
まさにだ。それをだというのだ。
「聴かせてくれないかな」
「僕の歌は。それは」
「難しく考える必要はないんだ」
カヲルは躊躇を見せたシンジにまた優しく語り掛けた。
「心を燃やせばね」
「それがそのまま」
「歌だから」
「じゃあ僕は」
「君も歌を聴かせてくれ」
それこそがカヲルの願いだった。
「僕に」
「うん、わかったよ」
「それが君達の進む正しい道なのだから」
こうシンジに告げる。それを受けてだ。
シンジはダミープラグと対峙する。その彼にだ。
ゲンドウは。あらためて問うた。
「来るか、シンジ」
「父さん、僕は」
「どうしたのだ」
「綾波を助け」
まずはレイのことを父に話す。
「父さんと話をする為にここに来たんだ」
「だからだというのか」
「そう、そして僕は」
彼自身はだ。どうかというとだった。
「もう逃
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