第百十四話 アルマナの勇気
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第百十四話 アルマナの勇気
巨大かつ壮麗な宮殿である。
そここそが霊帝ルアフのいるバルマーの宮殿である。その玉座の間でだ。
アルマナが頭を垂れていた。その彼女にだ。
玉座に座るルアフがだ。声をかけたのだった。
「顔をあげなよ、アルマナ」
「は、はい」
アルマナはルアフに言われ顔をあげた。その彼女にルアフはさらに話すのだった。
「しかし驚いたよ」
「そ、それは」
「この星で僕に意見を言う者がいたなんてね」
微笑みと共にだ。アルマナに話すのである。
「バルマー創世以来はじめてじゃないかな」
「ぶ、無礼は十分に承知しています」
「怯えなくてもいいよ
震えるアルマナにこう声をかけた。
「咎めている訳じゃないからね」
「さ、左様ですか」
「うん、それどころかね」
「それどころか?」
「嬉しい位だよ」
やはりだ。微笑んで話すのだった。
「それが銀河を見てきた君の姿なんだね」
「はい、私はです」
「色々な者と出会ったね」
「そしてそのうえで」
アルマナはさらに話すのだった。
「その人達も生きていることを知りました」
「そうだね。そしてだね」
「はい、この銀河を救う為には」
どうあるべきか。それを話すのだった。
「全ての人々の力を合わせるべきかと」
「バルマーだけではなく」
「その為に陛下の御力を」
ルアフに対して告げた。
「どうかこの銀河にあまねく」
「どうやら君は」
しかしだ。ここでだ。
ルアフの口調が変わった。そのうえでの言葉だった。
「騙されてしまったようだね」
「えっ・・・・・・」
「他の星の者、特に地球人は」
その彼等のことを話すルアフだった。
「このバルマーを銀河から消滅させようとしている者達なのだよ」
「そ、それは」
「我々とは互いを滅ぼし合うことを宿命付けられた種族なんだよ」
「どうしてですか、それは」
「ゲベルとナシムだよ」
この二つの名をだ。アルマナに話したのであった。
「ゲベルの子とナシムの子は互いを滅ぼし合う宿命にあるんだよ」
「まさか・・・・・・」
「彼等がナシムを倒したなら」
それなばだと。ルアフは話していく。
「彼等自身が守護者となり」
「そのうえで」
「そう、ゲベルの神子である僕と戦うことになる」
「陛下と」
「彼等をこの星に招いたのは」
ルアフの言葉にだ。深いものが宿っていた。
そしてそれをアルマナに語るのだった。
「僕なりの決着をつける為さ」
「陛下の」
「そう、君も知っているね。地球のガンエデンは」
「あの方々に倒されたという」
「そう、それがナシムなんだ」
こう話すのだった。
「ならば僕は」
「ですが陛下」
「僕は結論を出したよ」
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