第百十二話 取り戻した仲間
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第百十二話 取り戻した仲間
ルアフがだ。己の玉座からバランに告げていた。
バランは彼の前で頭を垂れ片膝をついている。その彼へ言うのであった。
「ジュデッカ=ゴッツォ達は敗れたよ」
「その様で」
「彼等には本星に戻るように言っておいたよ」
何でもないといった感じで言うルアフだった。
「いざという時の為にね」
「陛下、それはです」
「ならないというのかな」
「私がいます」
だからだとだ。バランは顔を上げて言った。
「このバラン=ドバンがです」
「なら君も出陣したいんだね」
「なりませんか」
こうルアフに対して問う。
「私の。近衛軍の出陣は」
「君の忠誠は知っている」
ルアフはまずは答えずにこう述べた。
「その絶対の忠誠をね」
「有り難きお言葉」
「そうだね。おそらくエツィーラは敗れる」
それはもうだ。察しているというのである。
「彼女は軍の専門家ではないからね」
「はい、残念ですが」
「なら仕方がない。君もだ」
「出陣して宜しいのですね」
「うん、頼むよ」
バランにこうも声をかけた。
「彼等を食い止めてくれ」
「はい、それでは」
「君がいるだけでも心強いよ」
出陣するそのバランにだった。労いの言葉もかける。
「帝国随一の忠臣がね」
「勿体ないお言葉」
「では。出陣するんだ」
ルアフ直々の言葉だった。
「君も。近衛軍もね」
「御意」
こうしてであった。バランの出陣が決まりだ。近衛軍は宇宙に出る準備に問いかかった。その時だ。
ロンド=ベルはだ。ネビーイームの集まりを前にしてだ。エツィーラの軍と戦っていた。その中でだ。
「遠距離用の平気でネビーイームを狙え!」
「他は敵軍に向かえ!」
「役割を分担しろ!」
こう言ってだ。戦いをしていた。そうしてだ。
ネビーイームを一個ずつ撃破していく。その攻撃はだ。
的確だった。まさに各個撃破であった。
「要領さえわかればな」
「ああ、幾らネビーイームでもな」
「どうってことないな」
「そうね」
そのことがだ。わかってきたのだ。
「懐に入れば攻撃されないし」
「反撃もしてこない」
「狙うべき場所を攻撃すればいいだけだから」
「結果として楽な相手よね」
「確かに」
「それよりも」
それがわかっても。まだだった。
エツィーラの軍がいてだ。何よりも。
「アヤのいるネビーイームまであと少しだ」
「あそこまで行けば」
「やっと大尉を」
「あの人を救出できるんだ」
アヤのことだ。彼女のことが気掛かりだったのだ。
ネビーイームを一個ずつ撃破しながら進む。その中でだ。
リュウセイがだ。敵のマシンを叩き落しながら言うのであった。
「どけっ!」
「くっ
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