第百十一話 神に守られし星
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「ルアフ様万歳!」
「バルマーに栄光あれ!」
こうしてだ。ネビーイームの援護を受けてだ。
隕石は全て叩き落しバッフクラン軍を退けた。バッフクラン軍はだ。
「くっ、これではだ!」
「止むを得ん、撤退するしかない」
「下がるぞ」
「ここから撤退だ」
こうしてだ。彼等は大損害を受け撤退したのだった。そしてだ。
ジュデッカ=ゴッツォ達は勝利の報告にルアフの前に来た。そこは玄室を思わせる巨大でかつ神々しさに満ちた部屋であった。
その部屋の玉座に座りだ。ルアフは彼等に告げた。
「面を上げよ」
「はっ、それでは」
「御言葉に甘えまして」
八人はそれを受けて顔をあげる。そうしてだった。
あらためてだ。ルアフの言葉を受けるのだった。
「さて、遂に来たね」
「バッフクラン軍が」
「彼等が」
「いや、彼等じゃないよ」
ルアフはだ。それは否定したのである。
別の相手だよ」
「宇宙怪獣でもないですな」
ジュデッカ=ゴッツォが言った。
「となると」
「そう、ロンド=ベルだよ」
そのだ。彼等だというのだ。
「遂に来るんだね」
「あの者達がですか」
「そうだと」
「そう。そして」
ルアフはここでだった。
彼等にだ。別のことを尋ねた。
「宰相が何処だい?」
「シヴァー様ですか」
「あの方ですか」
「うん、何処にいるのかな」
尋ねたのは彼のことだった。
「瞑想から目覚めてみれば彼の姿が見えなくてね」
「そういえば一体」
「どちらにおられるのか」
八人の返答はあやふやなものになっていた。
いぶかしみだ。互いに顔を見合わせながら話すのだった。
「おられぬな」
「確かに。何故だ」
「宰相殿がこの危機におられぬとは」
「一体どういうことなのだ」
「やはりね」
ルアフはそれを聞いてだ。納得した様に呟いた。そのうえでこう言うのであった。
「姿を消しているんだね」
「私にネビーイームを一個授けて下さいました」
ジュデッカ=ゴッツォはルアフにこのことを話した。
「ですが今は」
「では宰相殿は?」
「まさか」
「本星防衛の任務を放棄されたというのか」
「馬鹿な、あの方がか」
「あの方の忠誠は絶対だったのではないのか」
シヴァーはだ。その忠誠でも知られていたのだ。
だからこそだ。彼等も驚きを隠せずだ。口々に言うのだ。
「バルマーへの忠誠篤きことバラン様に匹敵する」
「そして臣民を想うこともだ」
「あの方がというのか」
「信じられぬ」
「それについてだけれどね」
ルアフがその彼等に話す。
「彼の目指す先は多分」
「多分?」
「多分といいますと」
「それ以上だろうけれどね」
思わせぶりな笑みと共の言葉だった。
「おそらくね」
「と
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