第百十話 バランの戦い
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てすぐに言った。
「敵の侵入を許す。それでいいのか」
「その為のネビーイームではないのか?」
エツィーラは反論する彼にそれを出した。
「あの十二の護りはその為にあるのではないのか」
「あれか」
「あれが全てあればだ」
「そうだな。どんな軍でもだ」
「宇宙怪獣とて退けられる」
彼等にとって今現在最大の脅威であるそれですらだというのだ。
「だからだ。この者達もだ」
「退けられるな」
「そういうことだ。だからこそだ」
「ここは退いてもいいか」
「わかったな、尚書よ」
「承知した」
ジュデッカ=ゴッツォは確かな言葉でエツィーラに返した。
「その時になればだ」
「撤退するといい」
「そうさせてもらう」
「本星防衛軍は我が帝国で最強の軍だ」
そのジュデッカ=ゴッツォが率いる軍である。今のこの軍だ。
「他の四つの方面軍を合わせたよりもだったな」
「その通りだ。質、数共にだ」
そのどちらでもだというのだ。
「上だ」
「その全軍とネビーイームで奴等を退けることは確実だな」
「できる。間違いなくな」
「ではだ。今はだ」
「危ういと見れば撤退していい」
「そういうことだ」
こう二人で話をしていた。その中でだ。
両軍は戦う。そしてトウマとバランもまた。
トウマがだ。また拳を繰り出した。それは。
バランとて防ぎきれなかった。あまりにも鋭い一撃だった。
右肩に受けた。それでだった。
「くっ!」
「よし、決まったな!」
「この拳、まさか貴様は」
「トウマ、今よ!」
ここでミナキがトウマに告げる。
「相手に隙ができたわ!」
「ああ、わかった!」
トウマもミナキのその言葉に応える。
「それなら!」
「決めて、ここで!」
「わかった、ここは!」
叫び。そして全身から力を放って。
「飛べ!」
まずはこう叫ぶ。
「雷よりも速く!強く!」
「ええ、その技で!」
「熱く!」
光になった。そのうえでペミドバンにケリを繰り出し。
それからだ。高く飛翔し急降下しその身体を掴み。
「超必殺!」
何回も己を軸として振り回してから技の名前を叫んだ。
「ライジングメテオインフェルノ!」
高く放り投げ己も再び飛び蹴りで貫く。それを決めたのである。
「これでどうだ!」
「ぬううっ、これは!」
「勝負あったな、バラン!」
「ぐおおおおおおおおおっ、まだだ!」
だが、だ。ペミドバンはまだ立っていた。
そしてだ。彼も己の力を振り絞った。そのうえでの言葉だった。
「わしは!わしは!」
「!!」
「何だ一体」
「どうしたってんだ!?」
「バラン=ドバンだ!」
こう叫び己の全力を出して踏み止まる。そうしてだった。
再び立った。そしてそこでだ
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