第百七話 真の姿
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う」
その危惧がだ。全員の心を包んでいるのだ。
「だからだ、ここは」
「ええ、何があってもね」
「倒すしかない」
「総員攻撃を集中させろ!」
火麻も叫ぶ。
「あらゆる手段を使ってゲペルニッチを倒せ!」
「核を用意しろ!」
「それも使うんだ!」
切り札まで出される。そうしてだった。
ゲペルニッチにだ。全員が渾身の攻撃を浴びせる。しかしだ。
それでも彼は立っている。微動だにしない。
「な、何だよ」
「核も打ち込んでるんだぜ」
「それでも全然平気じゃねえか」
「何だあいつ」
「ポジトロンライフルでも駄目なんて」
シンジも唖然となっている。
「こんなバケモノ、はじめてだよ」
「はじめてでもやるしかない!」
ドモンはこの状況でも闘志を失っていない。
「ここはだ!必ずだ!」
「そうですね。負けたら駄目ですよね」
シンジもすぐに気を取り直した。
「それなら」
「俺もやる」
クォヴレーもいる。当然ながら。
「何としてもこいつを」
「いかん!全員一旦離脱しろ!」
ガビルが同胞達に告げる。
「このままでは!」
「どうした!」
「これは」
「一体」
「五十万年周期の到来だ」
それだと告げるのである。
「スピリチアンブラックホールだ」
「あれか」
「あれだというのか」
「このままでは銀河のスピリチアが吸収されてしまう」
撤退しながらだ。同胞達に話すのだ。無論その同胞達も退いている。
「全銀河の終末美だ」
「最早止められぬ」
ゲペルニッチも暴走の中で呟く。
「ゲペルニッチは崩壊した」
「では今のゲペルニッチ様は」
バルゴが撤退しながら呆然として言う。
「何だというのだ」
「全ては闇の導きに身を任せてしまった」
「総員一旦撤退だ!」
ガビルがグラビルと合体しながら指示を出す。
「少なくとも今は生き延びろ!生存美!」
「くっ、わかった」
「こうなれば」
こうしてプロトデビルン達も撤退する。そして残ったのは。
そのゲペルニッチとロンド=ベルだった。ロンド=ベルはその巨大化してしまったゲペルニッチを前にしていた。その中においてだ。
エキセドルがだ。こう呟いたのだ。
「もう終わりですかな」
「まさか、ここで」
「終わりなんて」
危機が迫ろうとしていた。全銀河の。
第百七話 完
2011・3・17
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