第百七話 真の姿
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ーヌも彼に告げる。
「御免なさい」
「はい」
「あたし、ガムリンさんのこと大好きです」
こう告げるのだった。
「本当に、本当に大好きです」
言葉を続けていく。
「けれど」
「けれど?」
「気付いたんです」
その言葉が変わった。
「バサラが」
「あいつが」
「バサラのことを同じ位好きだってことに」
そのことにだ。気付いたというのだ。
「ですから」
「わかりました」
ガムリンはミレーヌのその気持ちを受けた。そのうえでの言葉だった。
「では今は」
「今は?」
「歌うんだ」
これが彼のミレーヌへの言葉だった。
「今一番大切なことは」
「それは」
「バサラの為に歌うことだ」
まさにだ。それだというのだ。
「あいつの分まで」
「はい、わかりました」
ミレーヌもだ。素直に頷いた。そうしてだ。
彼女はだ。澄み切った顔になって言った。
「あたし、絶対に」
「いいか、ミレーヌ」
レイもミレーヌに対して言う。
「中尉の気持ちを無駄にするな」
「うん、わかってるわ」
「そしてだ。必死に歌え」
「ええ、じゃあ」
「びびってる余裕はないぜ!」
豹馬もミレーヌに告げる。
「どうせ最初から無謀な戦いなんだからな!」
「この場合は一つしかない」
マーグも前を見据えている。
「前に進むだけだ」
「そうですね。それしかありませんね」
ロゼもマーグのその言葉に頷く。
「ここは」
「各機に告げる」
ジェフリーが指示を出す。
「敵巨大戦艦を破壊し」
「そしてですね」
「そのうえで」
「バトル7の進路を確保する」
今はだ。そうするというのだ。
「わかったな」
「了解!」
「それなら!」
こうしてだった。そのうえでだ。
彼等は巨大戦艦にも突き進む。そしてだ。
派手な攻撃を浴びせる。次から次にだ。
だがそれでもだ。戦艦は沈まない。そこに浮かび続けている。
「おいおい、しぶといな」
「ヘルモーズよりまだだな」
「ああ、しぶといな」
「本当にな」
「こんなにしぶといのかよ」
「けれどな!」
それでもだというのだった。
「こっちだって意地があるからな!」
「進ませてもらうぜ!」
「絶対にな!」
こうしてだ。彼等は意地で戦艦に攻撃を浴びせる。
そしてだ。戦艦の動きを止めている間に。
遂にだ。バトル7がだった。
「よし、やったぞ!」
「到達したぜ!」
「後は!」
「歌だ!」
まさにだ。それだというのだ。
「ミレーヌ、今よ!」
「あんたの歌で!」
「サウンドバスターを!」
「ええ、わかってるわ!」
ミレーヌも応えてだ。そうしてだ。
彼女はベースを奏ではじめる。そのうえで歌いはじめる。
「これで。本当に」
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