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第三十二話 仲間と道具
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そしてシュウは左手にムラマサを持つと・・・
「Scum(クズが)・・・」
その場から消え、気が付くとシグルド達の後ろにムラマサを抜刀していた姿で立っていた。見切る事が出来たのはキリトだけだった。そしてムラマサを鞘に納刀すると・・・
バキン!!!
「なっ!?」
シグルドが持っていた剣が根元の先から砕け散った。
【武器破壊】。どんな武器でも弱い所は存在し、そこにダメージが入り過ぎると耐久値がゼロになり消滅する。その応用で弱点に強力な一撃を加える事で成しえる技がこの【武器破壊】だった。シュウはシグルドの持っていた剣の弱点を見切り、抜刀術による強力な一撃をそこにぶつけただけだった。
「ぶ、武器破壊!?」
「あれを生で見たの・・・初めだ」
周りのシルフはシュウの力量に圧倒されていた。
「き、きさ・・・うっ」
シグルドは振り向き、シュウに襲い掛かろうとしたがすでにシグルドの首元にはムラマサの先端が突き付けられており、シュウの鋭い眼光に威圧されたのか動く事も出来なかった。
「覚悟もなしにここに居る筈がないだろう?そして種族やらで簡単に相手を苛む奴に俺は引けを取ったりしない!貴様の顔は見飽きた・・・失せろ。リーファにも傍迷惑だ」
「シュウ・・・君」
リーファはここまでするシュウをじっと見ていた。シグルドもシュウを相手にするのは無謀だととったのか最後にリーファに告げる。
「精々逃げ隠れる事だな、リーファ。そして俺を裏切った事を後悔するんだな」
「っ!!」
リーファはシグルドの言葉に顔を顰め、俯くがキリトとシュウがリーファの隣にやってくると・・・
「そんな事はさせないぜ」
「リーファは俺達の大切な仲間だ。もし彼女が後悔に陥ったのなら俺達はそれを壊す・・・それだけだ」
「キリト君・・・シュウ君」
それを見たシグルドはチッと吐き捨てるとその場から居なくなった。
そしてリーファがゆっくり口を開く。リーファ自身も関係のないキリトとシュウを巻き込んだ事に謝罪の念を持っているようだった。
「ごめんね?関係ない事に巻き込んで」
ここでシュウが自分の考えを述べる。
「気にすんなよ。俺もあいつには我慢できなかったしよ。全く・・・あんな奴がリーダーなんてありえないぜ!!」
シュウが居なくなったシグルド達の事を愚痴っているとリーファがシュウの手を握って来た。シュウは少し驚き、尋ねる。
「リー・・・ファ?」
「ありがとう。私・・・嬉しいよ」
少し涙を滲ませ、上目遣いで見てくるリーファにシュウは少しドキッと心を打たれた。
「リーファ・・・」
シュウとリーファが良い雰囲気になって来たのだが・・・
「ゴホン」
とキリトの
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