閑話その一「姉が出来ました!」
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「姉よ、僕はクッキーを所望する! さあ、Halley! Halley! Halley! Halley! Halley! Halley! Halley! Halley!」
「あらあら、ちゃんとありますから、そう急かさなくても大丈夫ですよ。はい、あーん」
「あー」
――パクッ。モッキュモッキュモッキュモッキュモッキュ!
「うふふ、新しくできた弟は可愛いですわね」
「あら、なら私の息子にもなるのかしら?」
「お母様!」
僕の食べる姿を見学していた朱乃ちゃん――いや、朱乃お姉ちゃんの隣に、いつの間にかママさんが居た。僕でも気が付かなかったぞ……さすがはママさん。まじぱねぇ!
「それとも、戸籍登録をして本当に家族になっちゃう? 私は大歓迎よ」
「もう、お母様! そんな無茶なこと――……どうなのかしら?」
朱乃ちゃんが顎に指を当てて真剣にお考えの様子。そして、ママさんが意外と能動的だったことに僕はビックリだ。
「んー、僕はいいや。今の家も気に入っているしね」
僕の家は普通の二階建ての一軒家だが、魔改造した結果カオスな造りとなった。
結構、心血を注いで改造したからね。それなりに気に入っている。
「そう、残念ね……。でも、レイくんは私たちにとってもう家族なんだから、それだけは忘れないでね」
「ん……」
ママさんに優しく抱擁される。また胸の辺りがポワッとしたが、決して不快な気分ではなかった。
「それにしても本当にレイくんは可愛いわねぇ。女の子みたいで」
「そうですわよね、肌もスベスベで髪もサラサラですし」
「今度、朱乃の古着を着せてみましょうか」
「あらあら、レイくんならきっと似合うでしょうね」
親子でキャイキャイと会話の花を咲かせる。その間、僕はずっとクッキーに手を伸ばしていた。クッキー、うまー。
「どうです? 今度、着替えてみませんか?」
「んー? いいよー」
別に女物の服を着るくらい。それでお姉ちゃんが喜ぶなら安いものさね。
朱乃お姉ちゃんは胸の前で手を合わせて嬉しそうに微笑んだ。
その後は美味しくカレーを頂きましたとさ。
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