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Muv-Luv Alternative~一人のリンクス~
帝国陸軍2-シルバSide-
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…強い。
唯依中尉はあの2連コンボの長刀に怯みを見せたが、月詠が乗る不知火は怯むどころかまさか反撃までしてきた。伊達に斯衛軍16大隊指揮官はやってないって事か…。
しかしコンボ攻撃が避けられるとなると結構不味いかもしれない。この短期間の間で白銀と俺の手によって幾つかのコンボは入力し終えているが、それでも取れたデータはやはり少ない。俺の動きに完全に合っている訳でもないし、其処には白銀のデータさえも入ってしまっている。
そうなると当然長期戦は避けたい。だからこそ受身を取らずにひたすら攻めの構えを取る。
「まだ!」
不知火の突撃砲を避ける事により、撃震の姿勢が大きく後ろに逸れてしまったが、其処か跳躍ユニットを使い後ろに回転。どうにか態勢を整え、そのまま突撃砲に切り替え、威嚇射撃を行いながら不知火との距離を離す。
さて…此処からどう攻め様か。突撃砲による中間距離戦闘も近距離戦闘も経験地はあちらの方が上。XM3がなければ俺は間違いなく今頃負けているだろう。だがXM3があれば本来勝てないこの戦闘にも勝てる事は事実。俺の動きがまだ素人レベルだろうが、このXM3の中には世界を二度ループしている白銀の経験が詰まっている。その経験は間違いなく月詠に負ける事はない。
…本来ならば余り使いたくなかったが、俺の実力では負ける可能性がある以上、白銀の動きを使わせてもらうしかないだろう。所詮鏡写しの動きに過ぎないが、それでも驚愕に値する動きには違いない。
「行くか…!」
小さく息を吐くと同時に離れた距離を一気に詰める。
その機動は最初の俺のような直線的な動きではなく、ビルとビルの間を飛び回りながら動く白銀の三次元機動。恐らく月詠からしたら乗っている人物が変わったような錯覚を起こすだろう。
此れがXM3の最大の利点ともいえるコンボ。予め戦術機の機動をインプットしておけば、それを起こすキーを入寮するだけでその動きが出来てしまう。極端に言えば白銀の動きを誰でも取れる、と言う事だ。最も其処には反射神経などの素質も大きくかかわってくるが。
話が逸れたが、白銀の動きを模した撃震の動きに不知火の動きが付いて来れず、突撃砲の弾丸は全て俺が跳躍した後に飛来する。
そしてそのまま滑り込むように不知火の近くに隣接。相手にタックルをかますと同時に突撃砲を長刀に切り替え、斬りかかる。
流石にタックルを受けた不知火は機体の態勢を大きく崩し、撃震が振るった長刀をもろに受ける。
その瞬間視界に現れる終了の文字。
最後はあっけない終わり方だったが…どうにか勝つことが出来た。
そう実感したと同時にドッと疲れが押し寄せてくる。唯依中尉には失礼だが、唯依中尉と戦った時以上に神経をすり減らした。
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